研究課題/領域番号 |
10171206
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
倉田 祥一郎 東北大学, 薬学部, 助教授 (90221944)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 器官形成 / Notchシグナリング / 遺伝子発現制御 / マスターコントロール遺伝子 |
研究概要 |
これまでに研究代表者は、ショウジョウバエで強制的にNotchシグナリングを活性化すると、その場所に、複眼の形成を支配するeyeless(ey)が新たに発現し、本来は存在しない複眼が形成される事、そして、逆に、複眼原基に元来存在するNotchシグナリングを遮断すると、ey遺伝子の発現がなくなり、複眼が形成されない事を明らかにしている。さらに、同様にNotchシグナリングを活性化しても、ey-のミュータントバックグランドでは、複眼のかわりに触角が形成される事を見い出している。これらの結果は、複眼と触角の形成時に共通して、Notchシグナリングがそれらの器官形成を支配するマスターコントロール遺伝子の発現を制御していることを示唆している。 そこで、本研究では、触角の形成を支配するDistal-less(Dll)遺伝子に着目し、ey-のバックグランドで、Notchシグナリングを活性化した際、eyのかわりにDllが発現するかどうか調べた。その結果、ey-のバックグランドの複眼原基で、Notchシグナリングを活性化すると、本来は発現がみられないDllが発現するようになることを明らかにした。さらに、触角の原基に元来存在するNotchシグナリングを遮断すると、Dllの発現がなくなり、触角が形成されない事を明らかにした。これにより、複眼と触角の形成には、Notchシグナリングがそれぞれのマスターコントロール遺伝子の発現を制御するという基本的な共通機構が存在する事が明らかとなった。
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