研究課題/領域番号 |
10171228
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
八杉 貞雄 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70011591)
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研究分担者 |
福田 公子 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40285094)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 消化器官 / 上皮-間充織相互作用 / 遺伝子発現 / BMP / GATA / SOX |
研究概要 |
本研究の目的は、ニワトリ胚をモデルとして消化器官の形成に関与する遺伝子の機能を明らかにすることである。消化器官は内胚葉性の上皮と中胚葉性の間充織からなる単純な管から形成され、次第に食道、胃(ニワトリでは前胃と砂嚢)、小腸、大腸に分かれ、それぞれの器官で上皮は固有の形態と機能を備えるようになる。上皮の分化には間充織の誘導作用が重要であることを我々はつとに明らかにしてきたが、間充織因子の本性は未だ十分に解明されていない。本年度は間充織因子の性質を明らかにすることに重点を置いて研究を行った。そのためにまず上皮のみを単独で培養する系を確立した。上皮をマトリゲルなどの基底膜成分で覆うことによって機能的分化はしないが間充織なしでも培養できることを見いだし、この上皮と適当なフィルターを介して間充織を結合すると前胃上皮は正常発生におけるのと同様ニワトリ胚期ペプシノゲン(ECPg)を発現する。従って間充織因子はフィルターを通過する拡散性の物質であることが分かった。さらに、間充織を寒天培地上で予め培養し、間充織を除去した後にこの培地上でマトリゲルで覆われた上皮を培養すると間充織なしでもECPgを発現するので、このような「条件付け」培地の成分を解析することによって間充織因子を同定する道が開けた。さらに、前胃上皮細胞への遺伝子導入方を確立し、それによってECPgの発現には間充織のBMPが重要であること、上皮細胞内ではGATAと5cSox2という転写因子がその制御に関わっていることを示した。現在は、間充織因子、特にBMPとこれらの転写因子の関係を明らかにすべく研究を行っている。
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