研究課題/領域番号 |
10171240
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
岡本 仁 理化学研究所, 発生遺伝子制御研究チーム, チームリーダー(研究職) (40183769)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | ゼブラフィッシュ / ホメオドメイン蛋白 / Islet-3 / 中脳分化 / 中脳後脳境界部 / サブトラクション / ディファレンシャルディスプレー / 小脳分化 |
研究概要 |
1:サブトラクション法による中脳および中脳後脳境界部形成因子の探索 正常胚及びLIM過剰発現胚の頭部(中脳後脳境界部及びそれより前方部)よりRNAを調製し、cDNAのサブトラクションを行った。サブトラクションで得られた約2000クローンについてデイファレンシャルハイブリダイゼーションを行い、目や視蓋原基、中脳後脳境界部などに特異的に発現しているクローンを10個得た。この内で視蓋原基や中脳後脳境界部に発現するものは3クローン得られた。一つは317アミノ酸からなるタンパク質をコードする新規遺伝子である(クローン#533)。Islet-3のLIMドメインを過剰発現することによって、中脳後脳境界部の形成に必要な遺伝子pax2、eng2、wntlの発現が受精後約14時間目あたりから減少し始めることが知られている。クローン#533はLIM過剰発現胚の中脳後脳境界部では受精後14時間目で既に発現がみられない。これらのことからクローン#533はIsIet-3によるpax2、eng2、Wmlの発現調節に深く関与する分子である可能性がある。2:Differential Disρlay法による検索 我々は現在、サブトラクションに相補的な方法としてDifferentialDisplay法を用いて、Isle-3の下流因子を検索している。正常胚とIslet-3のLIM領域を過剰発現する胚の、中脳および中脳後脳境界部から単離したtotalRNAを出発材料として、DiffcrcntialDisplay法によって合計約26,000本のバンドを比較したところ、172本のバンドが、LIM過剰発現胚において現弱しており、124本のバンドが増強していた。現在これらのバンドを単離し、各々に対応するmRNAの発現パターンを解析中である。
|