研究課題/領域番号 |
10171242
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)東京都臨床医学総合研究所 |
研究代表者 |
藤沢 淳子 財団法人東京都臨床医学総合研究所, 細胞生物学研究部門, 研究員 (60209038)
|
研究分担者 |
栗崎 知浩 財団法人東京都臨床医学総合研究所, 細胞生物学研究部門, 研究員 (90311422)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | メタロプロテアーゼ / ディスインテグリン / ADAM / 筋形成 / メルトリンα / メルトリンβ / メルトリンγ / 細胞分化 |
研究概要 |
多細胞生物の形態形成においてその基礎をなす細胞分化には、転写因子やそれらの活性化をもたらすシグナル分子だけではなく、翻訳後制御、特に、タンパク質のリン酸化などの修飾とともに、タンパク質のプロセシングによる機能ドメインの活性化とその制御が重要な役割を果たしていることがわかってきている。私達はそのような役割を担いうる遺伝子群のひとつ、ADAM(aMetalloprotease and Disintegrin)ファミリーに属するメルトリンα、β、γの形態形成・細胞分化における役割を探っている。 今年度の最大の成果は、メルトリンα遺伝子の個体における機能を探るためにそのノックアウトマウスを作製したことである。 メルトリンαノックアウトマウスのホモ個体は一部胎生致死になることがわかった。 またより正確なデータを得るためにノックアウトマウスの複数系統へのバッククロスを行っている。 その中で、一部のhomozygoteの胎盤の血管形成不全を見いだしている。現在、生まれてきたホモ個体に関し、骨格筋の再生能に異常がないか、などの問題に対して検討を行っている。 また、メルトリンαのディスインテグリンドメインを含む可溶性蛋白質を精製し、それがファイブロネクチンリセプターを高発現する細胞と高い結合能を示すことを明らかにした。その結合能およびその細胞生物学的意義に関し、さらに解析を進めている。 メルトリンβは、後根神経節など末梢神経の生ずる領域、及び分化後の胎仔・新生仔期の筋細胞で強い発現が見られ、メルトリンαとは異なる役割を果たしていると考えられる。そこで現在、個体におけるメルトリンβの役割を調べるため、メルトリンβ遺伝子を単離し、メルトリンβ遺伝子ノックアウトマウスを作成しようとしている。
|