研究課題/領域番号 |
10172208
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
小田 敏明 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90126805)
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研究分担者 |
内田 千晴 浜松医科大学, 医学部, 助手 (60223567)
三浦 恵 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (60157427)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | セリンアミノ転移酵素 / ペルオキシソーム / 膜透過 / 尿酸酸化酵素 |
研究概要 |
ペルオキシソームマトリックス蛋白質がペルオキシソーム膜を通過するとき高次構造は保持されたままなのか、あるいは、変性状態になるのかを検討した。具体的には、ペルオキシソーム酵素の分子内部にロイシン10残基を挿入した変異体を作製し、その培養細胞内発現産物が電顕レベルでペルオキシソームマトリックスに検出されるのか、あるいはベルオキシソーム膜上に検出されるのかを調べた。ロイシン10残基は膜に強く結合すると考えられるので、変性状態を経て膜透過するのであれば、ペルオキシソーム膜面上に固定された染色パターンが見られるはずである。 1. 膜固定配列挿入変異体の作製 用いたペルオキシソームマトリックス酵素は尿酸酸化酵素、アシルCoA酸化酵素、3-ケトアシルCoAチオラーゼ、セリン:ピルビン酸アミノ転移酵素の4種である。それぞれの分子内部の3-4箇所にロイシン10残基をコードした塩基配列をフレームをあわせて挿入したクローンを作製した。発現ベクターは高発現が可能なpCAGGSを用いた。 2. COS-1細胞へのトランスフェクションと産物の局在 金コロイド法により細胞内局在を解析したところ、野性型酵素はいずれもペルオキシソームマトリックス、および細胞質に検出された。ところがロイシン挿入クローンではほとんどの産物がペルオキシソーム以外の細胞質膜系に局在した。ロイシン残基挿入により高次構造が変化し、ペルオキシソーム移行シグナルが抑制されたと考えられた。in vivoの系では分子内部に疎水瀬アミノ酸のクラスターを持つ蛋白質は通常のペルオキシソーム局在経路にのることができないと思われるので、in vitroのペルオキシソーム輸送系で解析することが必要であると結論された。
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