研究概要 |
Thermococcus KS-1のシャペロニンがMgとATPが存在する条件でFilament構造を形成することを明らかにした.GroupII型シャペロニンと協調して機能すると考えられているPrefoldinの遺伝子をThermococus KS-1から単離した.Prefoldinは複数のサブユニットから構成されているといわれているが,古細菌ではその実体は明らかではない.得られた遺伝子の周囲には候補となる遺伝子が複数存在した.また,オペロンを形成していない可能性があるので,本遺伝子を大腸菌で生産し,精製して抗体を作成した.この抗体を用いた免疫沈降を行いPrefoldinの単離を行う予定である.様々な超好熱性古細菌のゲノム解析の結果,超好熱性古細菌では,良く知られている分子シャペロンとしてはシャペロニンとsHspのみが存在することが分かっている.そこで,Thermococcus KS-1のsHsp遺伝子断片をPCRで増幅し,その配列を基にRACE法により全長遺伝子を単離した.この遺伝子大腸菌に組み込み発現した.発現したsHspは耐熱性であり70度30分間の処理で大腸菌由来の他の蛋白質はほぼ完全に除去された.現在,その機能と特性を解析している.
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