研究課題/領域番号 |
10172238
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
大塚 健三 愛知県がんセンター, 放射線部, 室長 (40150213)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 分子シャペロン / Hsp70 / Hsp40 / HSDJ / 熱ショック応答 / 温熱感受性 |
研究概要 |
現在、Hsp70の分子シャベロン活性はDnaJ(Hsp40)一族のタンパク質がHsp70のATPase活性を促進することによって制御されていることは広く受け入れられている。これまで哺乳動物では10個以上のDnaJ(Hsp40)相同体が同定されている。われわれは最近、Hsp40とHDJ2(HSDJ)の機能を解析するためにHeLa細胞でTce-on遺伝子発現系を確立した。Hsp40およびHDJ2(HSDJ)の発現はドキシサイクリン添加によって誘導され、それは用量および時間依存的であった。ウェスタンブロットで調べてみると、誘導のレベルは対照と比較していずれも2-3倍であった。 Hsp40の過剰発現は、Hsp70の誘導レベルで調べたところ、熱ショック応答を抑制していたが、HSDJにはそのような効果はなかった。しかしながら、Hsp40およびHSDJの過剰発現は温熱感受性や温熱耐性の発現には影響がなかった。HSDJは正常温度では細胞質と核のいずれにも局在しており、熱ショックによってもこの局在パターンには基本的には変化がなかった。反対に、Hsp40は正常温度では細胞質に局在しているが、熱ショックによって核および核小体に移行した。Hsp40とHSDJはいずれもほとんどすべての組織で発現しているが、Hsp40は肺、気管支や睾丸で特に強く発現しており、HSDJは睾丸、胸腺、脊髄などで発現が高かった。これらの結果から、Hsp40とHSDJは細胞の中で異なった機能を持っていることが示唆された。
|