研究課題/領域番号 |
10173204
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中福 雅人 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80202216)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 神経発生 / 転写因子 / 幹細胞 / ニューロン / グリア / Notch |
研究概要 |
哺乳動物中枢神経系の発生過程においては、未分化な神経幹細胞より多様な細胞群が生み出される。しかしながら、この神経幹細胞の分化制御に関わる遺伝子ネットワークの詳細は未だ明らかにされていない。本研究では、神経幹細胞に由来する不死化細胞株MNS-70を用いて、細胞間相互作用を媒介するNotchシグナル伝達系による分化制御の機構を解析した。Notchシグナルの生理機能を探るために、活性化型として機能するNotch1変異体、および最近ショウジョウバエdeltexの相同遺伝子として単離されたDeltex1を構成的に発現するベクターを構築した。MNS-70細胞に活性化型Notch1およびDeltex1を高発現させたところ、いずれの場合もニューロン、グリアの分化が顕著に阻害された。そこで、これまでの研究から幹細胞の分化過程を正に制御する転写因子である事が判明している転写制御因子Mash-1について、その発現および機能を解析した。その結果、活性化型Notch1およびDeltex1はMash-1の転写活性化機能を強く阻害することが明らかになった。さらに、Deltex1はNotch1受容体の細胞内ドメインと相互作用し、また核内でMash-1とも相互作用し得る分子であることが判明した。また、Deltex-1はこれまでにNotchの下流のシグナル伝達を担う主要な分子として知られているRBP-Jとは独立に機能いると考えられた。従って、Deltex-1はNotchシグナル伝達系においてこれまで同定されていない新規の制御因子であることが明らかになった。神経幹細胞はNotchの下流で機能するDeltex-1,RBP-Jを介したシグナルによってその分化が負に制御されており、この機構は幹細胞が発生初期に自己複製によってその数を増加させるために重要な役割を担うものと考えられた。
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