研究課題/領域番号 |
10173214
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中井 彰 京都大学, 再生医科学研究所, 助手 (60252516)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 熱ショック / 転写因子 / ストレス蛋白質 / 熱ショック蛋白質 / 熱ショック転写因子 |
研究概要 |
従来、熱ショックはHSF1を活性化し、その結果熱ショック遺伝子群の転写活性化が引き起こされると考えるのが定説であった。我々は、トリの系での解析から、熱ショックなどのストレスにおいては独自に同定したHSF3が、HSF1とともに活性化をうけることを示し、互いに協調的に遺伝子発現の亢進に関わっていると推測していた。この仮説を検証するためHSF3の遺伝子破壊を行った。HSF3欠損ニワトリBリンパ球細胞DT40では、HSF1の存在下においても熱ショック応答が著しく抑制をうけた。つまり、HSF3は転写活性化に必須の因子であることが明らかとなり従来のモデルの再考を促した。次にその協調的制御機構にアプローチするために、HSF1あるいはHSF3の細胞内含量を制御してみた。その結果、過剰量のHSF1存在下でも熱ショック応答が回復しないことからHSF1とHSF3が機能的に異なることがわかった。さらに、HSF1の活性化(三量体形成)はHSF3の量に依存していることが明らかとなり、HSFlとHSF3の活性化の機構がリンクし、共通の負の制御因子が存在することが示唆された。 熱ショックにより、HSF3はDNA非結合型の二量体からDNA結合型の三量体へとオリゴマー構造を転換し、細胞質から核へ移行する。我々は、一連の変異HSF3をHSF3欠損DT40細胞へ発現させた安定株を作成し、HSF3のオリゴマー構造と核移行について解析した。その結果、核移行と三量体形成がよく一致しているこが明らかとなり、これらの変化に必須の3つのドメインを同定した。このうち2つのドメインは典型的な核移行配列を含む領域であった。第3のドメインは、DNA結合領域を一部含む領域であった。以上、活性化におけるHSF3の核移行と3量体形成は、一連のコンフォメーション変化にともなうものであることがわかった。
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