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血液細胞分化の転写因子スイッチにおける転写仲介因子の役割

研究課題

研究課題/領域番号 10173218
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

高橋 知巳  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (70283801)

研究分担者 仲野 徹  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (00172370)
研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード蛋白-蛋白相互作用 / 遺伝子発現調節 / 転写調節因子 / コアクチベーター / 血液細胞 / 分化
研究概要

遺伝子ターゲッティング実験により、造血幹細胞/前駆細胞の未分化な状態を維持する上で必須な転写因子のひとつとしてc-mybが、赤血球・巨核球へと分化していくために必要な転写因子のひとつとしてGATA-1が明らかになっている。この二つの転写因子はともにCBPをコアクチベーターとして利用するが、共通のコアクチベーターを利用することがどのような生理的役割を持つのかは不明であった。そこで、GATA-1、c-MybおよびCBPの相互作用を生化学的、機能的に解析し、血液細胞分化、特に赤血球細胞への分化における遺伝子発現調節機構を解明することを試みた。まず、GATA-1とc-Mybとが相互作用するかどうかをレポーターアッセイにより調べたところ、GATA-1とc-Mybとは互いの転写活性化能を抑制しあうことがわかった。この両転写因子の相互抑制の機構を調べるために試験管内結合実験を行った結果、CBPにおけるGATA-1の結合ドメインとc-Myb結合ドメインとがオーバーラップしているため、共通のコアクチベーターCBPに競合的に結合して、GATA-1とc-Mybのいずれか一方しかCBPを利用できないことか相互抑制の原因の一つであることが明らかとなった。また、MEL細胞を用いた遺伝子の強制発現実験において、CBPのC-Myb結合ドメインはDMSOによる分化誘導を促進し、GATA-1結合ドメインは抑制した。以上の結果は、分化の進行に従って順次発現してくる転写調節因子が相互に転写活性化能を抑制しあうことが正しい遺伝子発現に寄与していることを示唆している。すなわち、転写調節因子は分化段階の前後で発現する別の転写調節因子が誤って転写開始複合体に組み込まれ不適当な遺伝子発現が起きないようにする蛋白-蛋白相互作用が存在し、これが安全装置のように機能していると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Era,T.Takahashi,K.Sakai K.Kawamura and T.Nakano: Blood. 89. 1207-1213 (1997)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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