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分子モーターの1分子ナノマニピュレーションによるエネルギー変換メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 10175215
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関名古屋大学

研究代表者

石島 秋彦  名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (80301216)

研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
キーワード光ピンセット / 1分子イメージング / 1分子ナノマニピュレーション / エバネセント場 / 生体分子 / アクチン / ミオシン / エネルギー変換
研究概要

生体内において,一番よく知られている分子モーターは筋肉内のアクチン・ミオシンである.この系は昔から盛んに研究が行われている.しかし,他の分子モーター,細胞内輸送タンパク質,生体膜上に存在するエネルギー変換タンパク質はその収量が非常に少ない,という問題に加えて,これら生体膜上で働くタンパクは生体膜に組み込まれて本来の機能を発揮できるのため,今までの研究方法のようなガラス上に固定して観察する,という方法では生体内に近い系での観察は困難である.
我々は,新しい計測システムを開発するために,人工平面膜に着目した.人工平面膜は主に電機生理の研究で使われてきた技術であり,2つの接したチャンバーの境界に微少な穴(直径約100mm)をあけ,そこに脂質二重膜の形成・イオンチャンネルの組み込みをおこなうことにより,従来のパンチクランプ法より自由度を持った計測システムである.このシステムは電機生理を主な目的とした系であるので,我々の目的である,運動タンパク質1分子を観察・操作・計測するにはそのままでは不十分である.従って,我々は光学顕微鏡上で人工平面膜を形成することを試みている.
光学顕微鏡上で観察・操作・計測可能な人工平面膜を作成するには,
・対物レンズで観察可能な状態(ステージに対して,平行に)で形成する.
・底面から中数ミクロン程度の距離に形成する.
・蛍光観察のため自家蛍光などがない状態で形成する.
・人工平面膜の上下環境が独立である.
・溶液交換などの自由度がある.
・平面膜形成が簡単に行える.
などが要求される.
現在,このような要件を満たすシステムを開発中である.このシステムの開発が成功すれば,
・べん毛モーターの回転とイオンの流れの直接観察
・F1FOの回転とイオンの流れの直接観察
・膜接着型運動タンパク質,ミオシンIの運動の観察,機能解明
など様々な分野に応用していきたい.

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 石島秋彦 他: "生体分子1個の化学反応と力学反応の同時計測" 生物物理(発表予定). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 石島秋彦 他: "ナノ領域の光の生物への応用-生体分子1個の化学反応と力学反応の同時計測-" 応用物理(発表予定). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 石島秋彦 他: "生体分子1個のイメージング,ナノ操作" 病理と臨床. Vol.16. 1005-1011 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 石島秋彦 他: "生体分子機能の1分子イメージング" 蛋白質核酸酵素. Vol.43. 1365-1371 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Ishijima et al.: "Simultaneous Measurement of Individual ATPase and Mechanical Reactions by a Single Myosin Molecule at Work" Optical Review. Vol.6. 16-23 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 青木高明,石島秋彦,柳田敏雄: "生物工学基礎コース 分析・計測法(丸善株式会社)" 5.分子操作法, 163-175 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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