研究課題/領域番号 |
10176219
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
船越 洋 大阪大学, 医学部, 助手 (40273685)
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研究分担者 |
中村 敏一 大阪大学, 医学部, 教授 (00049397)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | HGF / Sky / Gas6 / トランスジェニック / チロシンキナーゼ型受容体 / 海馬 / 運動ニューロン / 神経栄養因子 |
研究概要 |
これまで申請者らは、特定領域研究において新規神経栄養因子(NTF):Gas6を同定することに成功(チロシンキナーゼ型レセプターのリガンド)、さらに新規NTFクローニングを目指している。 (1) チロシンキナーゼ型レセプター″SkV″のリガンドのもつ新規神経栄養活性 Gas6を初めて新規神経栄養因子として同定した。標的神経としては目的の海馬ニューロンに加え小脳顆粒神経細胞において複数の神経細胞死誘導モデルで濃度依存性にNTF活性を持つことを明らかにした(Fnnakoshi他、投稿中:Funakoshi,Sun他in preparation)。また、アフリカツメガエルからSkyの第4番目の新規と示唆されるファミリーレセプターをクローニングした。この分子Xksyは発生過程で特に感覚原器等に発現しており、Sky/Gas6新規神経栄養システムはより大きな新規神経栄養システムに発展していくと期待されている。一方新規NTFとしてのHGFがin vivoで砂ネズミ一過性前脳虚血モデルにおける海馬ニューロンの遅発性神経細胞死を阻止することを明らかにした(Miyazawa et al.,1998)。またin vitroにおいてHGFのNTF作用は、具体的に神経変性疾患に重要なグルタミン酸刺激やアミロイドAβ刺激による細胞死を阻止し、そのメカニズムの一部にBcI-Xの誘導が関与していることが示唆された(Sun他、in prep.)。これらは後述するin vivo機能解析の基盤となるデータである。新規NTFクローニングも継続している。 (2) 新規神経栄養因子のin vivo機能解析-新しいトランスジェニックマウスのアプローチで神経特異的プロモーターを用いたconventinalなトランスジェニックマウスおよび外因性にテトラサイクリンによる発現調節可能なTrt-systemを用いたトランスジェニックマウスのアプローチによる新規神経栄養因子(HGF)の機能解析を開始した。実際一部すでにRNaseプロテクションアッセイ法で定量的に遺伝子導入によるexogeneousとendogeneousなmRNA発現量比を確認した。作成されたマウスを用い、神経生存、神経ネットワーク再形成能をみるためこのマウスで神経細胞生存促進能をin vitro,in vivo共に詳細に解析すると共に、神経変性疾患マウスと既に交配を開始した。以上より新規神経栄養因子の神経疾患に対する適用について解析したいと考えている。
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