研究課題/領域番号 |
10176220
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三浦 正幸 大阪大学, 医学部, 助教授 (50202338)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | オリゴデンドロサイト / 脱髄疾患 / アポトーシス / カスパーゼ / TNF / 中枢神経 / サイトカイン / グリア細胞 |
研究概要 |
オリゴデンドロサイト(以下OLG)は中枢神経において髄鞘形成を司るグリア細胞である。多発性硬化症(multiple sclerosis;MS)とその動物モデルである実験的自己免疫性脳炎(experimentalautoimmune encephal omyelltis;EAE)はOLGが特異的に障害され脱落することで脱随がおき、重篤な神経症状が生じる。培養オロゴデンドロサイトにTNF-αを添加するとアポトーシスが生じることを確かめ、ペプチドアルデヒド型のcaspase阻害剤を同時に添加すると細胞死を抑制できることがわかった。興味深いことはcaspas-1様プロテアーゼ阻害剤(Ac-YVAD-CHO)の方がcaspase-3様プロテアーゼ阻害剤(Ac-DEVD-CHO)よりも細胞死抑制効果が高かった。これらのことからサイトカインによるOLGの細胞死にはcaspase-1を含むサブグループ1の分子群が大きく関与していることが示唆された。caspase-11欠損マウスからOLGを取り出して、TNF-αを添加したところcaspase-11欠損OLGはヘテロ変異体に比べて細胞死に耐性を示した。この実験から少なくともcaspase-11はTNF-αによるOLGの細胞死に直接的に関わる可能性が示唆された。現在、EAEに感受性のある系統にcaspase-11欠損マウスをback crossしており、EAE発症でのcaspase-11の役割を明らかにしようと試みている。
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