研究課題/領域番号 |
10176235
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
麻生 定光 日本医科大学, 老人病研究所, 助教授 (70167914)
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研究分担者 |
太田 成男 日本医科大学, 老人病研究所, 教授 (00125832)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ミトコンドリア / パーキンソン病 / ヘテロプラズミー |
研究概要 |
パーキンソン病では母系遺伝するケースが報告され、また複合体Iの活性低下が知られている。ひとつの細胞には通常変異mtDNAと正常mtDNAとが混在していて、分裂しない神経細胞では1000個のmtDNAのうち1個変異をおこすと一生その変異蛋白質によるダメージを細胞は蓄積し、さらにいろいろな変異によるダメージの蓄積がパーキンソン病発症の原因のひとつになると考えられる。パーキンソン病患者と対照健常人のmtDNAのヘテロプラズミー変異を定量してその差を明らかにし、mtDNAのヘテロプラズミーがパーキンソン病の遺伝的素因であることを明らかにすることを目的として、血液細胞のmtDNAにおいて微量の変異mtDNAを定量する方法を開発した。変異mtDNAの変異塩基に相補的なヌクレオチドをプライマーの3'側に設定する。正常mtDNAにはプライマーの3'側で塩基対合できないので、PCRでは増幅されない。ABI Sequence Detection Systemを用いてPCR産物を定量した。プライマーの設計とPCRの条件を検討することで、0.1%以下の含量の変異mtDNAを検出することが可能となった。臍帯血、20歳代、40-60歳、60歳以上と分けた各年代50-100人の全血から調製された全DNAを試料として調べた結果、老化にともないmtDNAの体細胞変異が蓄積することがわかった。神経細胞においても、老化にともない変異mtDNAが蓄積し、その結果神経細胞の機能が損なわれることが考えられた。
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