研究課題/領域番号 |
10179101
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 (2000-2001) 横浜国立大学 (1998-1999) |
研究代表者 |
阿久津 秀雄 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (60029965)
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研究分担者 |
片岡 幹雄 奈良先端科学技術大学院大学, 教授 (30150254)
佐藤 衛 横浜市立大学, 大学院・総合理学研究科, 教授 (60170784)
甲斐荘 正恒 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20137029)
山崎 俊夫 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教授 (60273710)
月原 冨武 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (00032277)
相本 三郎 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (80029967)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
132,200千円 (直接経費: 132,200千円)
2001年度: 30,800千円 (直接経費: 30,800千円)
2000年度: 34,700千円 (直接経費: 34,700千円)
1999年度: 32,000千円 (直接経費: 32,000千円)
1998年度: 34,700千円 (直接経費: 34,700千円)
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キーワード | 蛋白質間相互作用 / タンパク質区分標識法 / NMR / 溶液構造決定法 / マジック角試料回転 / 固体NMR / Ab initio X線結晶構造解析法 / チオエステル法 / 部分セグメント標識法 / 立体・位置特異的重水素化 / 固体高分解能多次元NMR / 安定同位体標識 / X線溶液散乱法 / 電子顕微鏡単粒子解析 / 第3世代放射光 / 多波長異常分散法 / タンパク質相互作用 / 情報伝達 / X線結晶構造解析 / 電子顕微鏡 / 同位体標識 / X線小角散乱 |
研究概要 |
A03班はタンパク質間相互作用解析のための新しい方法論の開発で大きな成果を上げた。 1)大きなタンパク質の構造解析を目指して、インテインを用いたタンパク質の区分標識法を開発した。これは2本と3本の断片に分けて行うことが可能であることが示された。構造既知のRNA polymerase α sub unit C-domain, Maltose binding protein, ATP合成酵素βサブユニットに適用して成功した。特に、ATP合成酵素βサブユニットのように50kDa以上のタンパク質に対して有効であることを世界で初めて示した意義は大きい。さらに、スペクトルを簡単化する方法として、ほぼ全てのアミノ酸について必要最小限のプロトン以外を重水素科したアミノ酸の合成法を確立し、それらを用いて無細胞的にタンパク質合成する方法を確立した。これは我が国独自の独創的方法である。2)溶液NMRやX線結晶構造解析で研究することが困難な情報伝達タンパク質の構造と相互作用を明らかにすることを目的として、マジック角試料回転(MAS)下での固体多次元NMR法の開発を進めた。可能な限り多くの情報を得るために安定同位体均一標識試料を用いることを目標とした。情報変換で重要なGタンパク質を活性化する機能があるマストパランXを主な対象として、シグナルの配列帰属法のための様々なパルス系列を開発し、タンパク質のシグナル配列帰属法を確立した。コンスタントタイム回転共鳴による距離決定法を開発して、これをマストパランXと脂質の相互作用の解析に適用した。3)非結晶学的対称Ab initio法に基づくウイルスのX線結晶構造解析法の開発を行った。この方法を用いて直径70nm、質量70000kDaのイネ萎縮病ウイルスの構造を3.5Åの分解能で決定した。この中で、同じタンパク質サブユニットが異なる構造と相互作用を取りうることが示された。これは巨大タンパク質複合体を解析する上でのブレークスルーとなる重要な成果である。4)タンパク質間相互作用解析に必要な試料のために、チオエステルによるシステイン含有タンパク質の合成、リン酸化ポリペプチド化学合成、発現タンパク質をC末端セグメントとして用いる長鎖ペプチド合成等の合成法を開発し、本特定領域研究全体の研究者に様々な試料を提供した。また、膜貫通ドメインを2箇所有するATP合成酵素サブユニットcの合成と精製に成功した。
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