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発生工学的手法によるエイズ制圧の試み

研究課題

研究課題/領域番号 10180205
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京大学

研究代表者

岩倉 洋一郎  東京大学, 医科学研究所, 教授 (10089120)

研究分担者 浅野 雅秀  東京大学, 医科学研究所, 助手 (50251450)
安田 二朗  東京大学, 医科学研究所, 助手 (10282518)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワードエイズ / トランスジェニックマウス / サイトカイン / HIV / ノックアウトマウス
研究概要

1、HIV活性化機構の解析;以前、HIV Tgマウスを用いた解析から、LPS投与により脾臓で著しいHIV活性化が認められることを報告したが、この活性化におけるサイトカインの役割を明らかにするためにTNF-α、IL-6、IL-1 α/β、IFN-γといった各種サイトカイン遺伝子を欠損したHIV Tgマウスを作製し、解析した。HIV活性化は、TNF-α欠損あるいはIL-1 α/β欠損HIV Tgマウスで、それぞれ30%、50%に抑制された。従って、この活性化にはTNF-αおよびIL-1が重要な役割を果たすことが示唆された。更に、Tatの転写活性化能に関与する宿主因子であるCyclin T1をHIV Tgマウスに導入し、LPSによるHIV活性化を検討した結果、脾臓だけでなく胸腺、リンパ節でも著しい活性化が確認された。現在、このCyclin T1-dependentな活性化機構について更に詳細な解析を行っている。
2、 Vpr Tgマウスの解析:HIV-1 vpr遺伝子を発現するTgマウスを作製し、解析した結果、Vpr発現によりT細胞のアポトーシスの亢進及びそれに伴う胸腺の著しい委縮が観察された。このアポトーシス誘導におけるFas/FasL系の関与を調べるために、FasLに不活化変異をもつgldマウスとVprマウスを交配し、Vpr/gldマウスを作製したが、このマウスでも同様に胸腺の委縮およびアポトーシスの亢進が観察された。従って、VprはFas/FasL系とは別の系でT細胞にアポトーシスを誘導することが明らかになった。
3、HIV感受性マウスの作製:以前、CD4/CXCR4 TgマウスおよびCD4/CCR5 Tgマウスを作製し、HIV感受性を検討したところ、ウイルスDNAの合成(逆転写)は確認できたが、子孫ウイルスの産生は見られなかった。今回更に、ヒトCyclin T1を共発現するマウスを作製し、解析した。このマウスから調製したリンパ球を用いて同様のHIV感受性試験を行ったが、ウイルス産生は検出できなかった。従って、HIV感受性マウスの作出には更に他の宿主因子の導入が必要であることが明らかになった。現在、この因子の同定を進めている。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2018-03-28  

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