研究課題/領域番号 |
10180217
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
安川 正貴 愛媛大学, 医学部, 助教授 (60127917)
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研究分担者 |
薬師神 芳洋 愛媛大学, 医学部, 助手 (30294797)
酒井 郁也 愛媛大学, 医学部, 助手 (10205700)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | HHV-6 / HHV-7 / HIV-1 / レセプター / CD4 / CXCR4 / SDF-1 / CCR5 |
研究概要 |
ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)およびHHV-7は主として、CD4陽性T細胞に感染性を有し、種々の機能的変化を惹起することが知られている。我々は今までに、HHV-6がCD4陽性T細胞にアポトーシスを誘導すること、HHV-7の感染リセプターがCD4であることなどを明らかにしてきた。これらの結果は、HHV-6およびHHV-7とHIV-1感染様式との共通性を示唆するものである。今回、HHV-6およびHHV-7感染におけるHIV-1 coreceptorの必要性を検討した。その結果、CCR5とCXCR4はともに、HHV-6およびHHV-7感染には必要ないことが明らかとなった。しかし、HHV-6およびHHV-7感染によって、細胞表面CXCR4の著しい発現低下が認められた。ウイルス感染細胞では、SDF-1添加による細胞内カルシウム上昇およびmigrationの程度が著明に低下しており、CXCR4発現抑制は機能的にも確認された。Northern blotでは、ウイルス感染によってCXCR4mRNA発現低下が認められ、mRNAの安定性は変化しなかったことから、HHV-6およびHHV-7感染によるCXCR4発現抑制は転写レベルでの異常に基づくものと考えられた。CXCR4 promoter領域をプローブとしたgel shift assayでは、ウイルス感染細胞と非感染細胞間で幾つかの領域で転写因子の結合程度に差があることが見出され、現在この蛋白の同定を行っている。今後そのメカニズムが明らかにされ、HIV-1レセプター発現を人為的に調節することによって、新たなエイズ予防・治療薬の開発が可能となると考えられる。
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