研究課題/領域番号 |
10181204
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
金子 邦彦 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30177513)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 細胞分化 / 幹細胞 / カオス結合系 / パタン形成 / 安定性 / 相互内部力学系 / 反応ネットワーク / 自発的多様化 |
研究概要 |
細胞内部の化学反応ネットワーク、化学物質のやりとりによる細胞間相互作用、細胞内での反応の進行に伴う体積増加による分裂、の3つの機構だけをとりいれた構成的モデルの数値実験と理論研究を行なった。このような簡単なモデルでも細胞分化さらには幹細胞システムががあらわれることを既に我々は見出しているが、それを進めて今年度は以下を調べた。 (1) 安定性:我々のモデルは(a)細胞内の化学成分のゆらぎにもかかわらず同じ細胞タイプがあらわれる(b)あるタイプの細胞を取り除くなどの大規摸な乱れに対しても、分化の比率の自発的制御により、もとの細胞分布が再現する、という2種類の安定性を有することを明らかにした。(a)については、そのために必要な分子の数などを調べ(b)についてはそのためのダイナミクスの性質を調べた。 (2) 細胞が2次元空間の上で増殖していく場合のモデルを調べ、それによって幹細抱から派生したいくつかの細胞タイプが、同心円状、縞模様などのパターンをつくることを示した。これらのパターン形成過程は安定であり、たとえば一部をとりのぞくと再生する能力をもつ。このパターン形成は位置情報の生成過程としてとらえられ、特に位置情報と細胞内部のダイナミクスの間の相互フィードバックによって安定性が生まれることを示した。また細胞間の接着の違いを導入することにより、幹細胞→分化した細胞集団のコロニー→幹細胞の放出による次世代の細胞集団の誕生→残った細胞集団の増殖の停止、という多細胞生物のサイクルが簡単に生じることを明らかにした。
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