• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

エリスロポエチン受容体からのチロシンキナーゼを介したシグナル伝達機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10181207
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

三浦 修  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (10209710)

研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードエリスロポエチン / インターロイキン3 / 受容体 / Jak2 / STAT5 / Lyn / CrkL
研究概要

赤芽球系造血細胞の増殖と分化を調節するエリスロポエチン(Epo)の受容体は,JAK2等のチロシンキナーゼの活性化を介してSTAT5やRas/MAPキナーゼ経路の活性化をもたらすことが明らかにされてきたが,JAK2以外のチロシンキナーゼとしてSrcファミリーのLynにつき検討を行い,このチロシンキナーゼがSH2領域等を介して細胞内でEpo受容体と結合し,Epo受容体自身やSTAT5のチロシンリン酸化を誘導し,さらにはSTAT5のDNAへの結合やその標的遺伝子の転写の活性化をも誘導しうることを示した(Chin H.et al,Blood 91:3734-3745,1998)。また,Epo受容体によりチロシンリン酸かを受ける事を以前に報告したCrkLに関して検討を行い,CrkLはEpo等のサイト力イン受容体によるRas・Raf-1・MEX・Erk経路を介してElk-1の活性化とc-fos遺伝子の発現誘導に至るシグナル伝達経路の活性化に関与しうることを見出した。この経路の活性化は,CrkLのSH2領域およびC3Gとの結合に必要なN末端側SH3領域のみが関与し,cdc25領域を欠失したC3Gにより抑制された事より,CrkL/C3G複合体がCrkLのSH2領域を介して活性化されたサイトカイン受容体複合体に結合することで細胞膜に動員されることによるものと考えられる(Nosaka Y.et al,submitted for publication)。さらに,CrkLの機能に付き検討を行い,CrkLの過剰発現にてVLA-4およびVLA-5を介したFibronectinへの細胞接着が亢進することを見出した。細胞接着の亢進はCrkLに結合したC3GのGEF活性を介して生じることが,C3Gとの結合に必要なSH3領域を欠失したCrkLや,cdc25領域を欠失したC3Gの発現により,細胞接着が抑制されることより示された。以上の結果より,CrkLはC3Gを介して,Ras/MAPキナーゼ経路とは別のシグナル伝達系路を活性化し,インテグリンの活性化による細胞接着亢進をもたらすことが示唆された(Arai A.et al,Blood,inpress)。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Chin,H.: "Lyn physically associates with the erythropoietin receptor and may play a role in activation of the Stat5 pathway" Blood. 91. 3734-3745 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Chida,D.: "Role of cytokine signaling molecules in erythroid differentiation of mouse fetal liver hematopoietic cells" Blood. 93. 1567-1578 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Arai,A.: "CrkL Activates Integrin-mediated Hematopoietic Cell Adhesion through the Guanine Nucleotide Exchange Factor C3G" Blood. 93(印刷中). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 三浦 修: "エリスロポエチンレセプターからのシグナル伝達機構" 臨床免疫. 30. 59-65 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

URL: 

公開日: 1998-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi