研究課題/領域番号 |
10203101
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研究種目 |
特定領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
奥田 雄一 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50135670)
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研究分担者 |
石本 英彦 東京大学, 物性研究所, 教授 (60044773)
和田 信雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (90142687)
河野 公俊 理化学研究所, 主任研究員 (30153480)
家 泰弘 東京大学, 物性研究所, 教授 (30125984)
福山 秀敏 東京大学, 理学系研究科, 教授 (10004441)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
23,300千円 (直接経費: 23,300千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
1999年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
1998年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | 超流動3He / 自由表面 / 超流動3He薄膜 / 第3音波 / 表面電子 / 1次元液体3He / 2次元液体3He / 2次元3Heの磁性 / 2層系量子ホール状態 / 2次元電子 / 金属・絶縁体転移 / A-B相転移 / 多体交換相互作用 / 2層系量子ホール状 / 低次元液体3He |
研究概要 |
ヘリウム3は顕著な量子効果を示す強相関フェルミ粒子系であり、単純な系であるにも関わらず超流動や磁性などに驚くべき多彩な現象を示し、多くの豊かな物理を提供している。本研究領域では、この強相関フェルミ粒子系であるヘリウム3に低次元性という制限を導入することによって、バルクなヘリウム3では実現不可能であった様々な新しい実験条件を作り出し、新しい物理現象を発見・探求することを研究の目的とする。 今年度は計画の最終年度にあたり、いよいよ成果が問われるところである。これまでの2回の研究会や、平成11年の10月には文部省で行われた中間ヒアリング(評価「A」をもらっている)で、本領域の計画が順調に推進されていることが確認された。 総括班主催の第3回目の研究会が平成12年12月20日〜23日の3日間、開催された。計画研究の発表を中心に、関連分野の発表を含めて合計49件の発表が行われた。一日平均約100名という参加者を得て、泊まり込みで若い世代の研究者や大学院生を巻き込んで熱気のこもった議論が展開された。この特定領域研究が領域の活性化につながっていることは明らかである。 各計画研究からの成果としては、 A.液体3Heの表面張力の温度依存性の解明、 B.超流動3Heの第3音波に計測の進展、 C.2層および3層のHDをプリコートしたグラフォイル上の単原子膜固体ヘリウム3の磁化測定とフラストレーションの強い反強磁性相のスピンギャップに関する知見、 D.弱局在から2次元フェルミ液体への転移の発見。2次元性フェルミ液体における大きなスピンゆらぎと有効質量の発散的増大の発見。 などがあげられる。 また、計画研究に導入された超低温関連の大型装置も漸く設置が完了し、本格的稼働を始めようとしている。本研究会を通して各計画研究が順調に滑り出していることわかったが、各計画研究が目指す本来の成果はこれからである。
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