研究分担者 |
今井 敏行 和歌山大学, システム工学部, 助教授 (90213214)
山本 修身 青森大学, 工学部, 講師 (60200789)
速水 謙 東京大学, 工学系研究科, 助教授 (20251358)
日吉 久礎 群馬大学, 工学部, 助手 (40323331)
西田 徹志 東京大学, 工学系研究科, 助手 (80302751)
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配分額 *注記 |
10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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研究概要 |
幾何アルゴリズムは,地理情報処理,パターン認識,ロボット動作計画,コンピュータグラフィックス,有限要素法など多くの応用をもつ重要な基礎技術で,その設計法は計算幾何学とよばれる分野において精力的に研究されている.しかし,現実のコンピュータでは計算が有限精度行われるため誤差が発生し,それが原因となってアルゴリズムが暴走するという深刻な困難に直面している.この計算困難性を克服するために,本研究では,数値計算の分野で開発されつつある精度保証技術を利用したロバストな幾何アルゴリズムの設計法を開発してきた.具体的には,それぞれの幾何アルゴリズムにおいて位相計算の正しさを保証するための精度の評価法,その精度を確保した上で計算を短縮するための加速法,例外を回避するための摂動法,いっそうの高速性を確保するためのハードウェアの利用法,要求される精度を剰余演算を用いて通常の精度で達成する方法などを開発した.そして,その成果をメッシュ生成のための3次元ドロネー図の計算,スポーツチームワークの解析のための一般化ボロノイ図の計算法などに応用した.さらに,従来のロバストアルゴリズム技術では扱いが困難な結晶ボロノイ図などの計算を,偏微分方程式の数値解法の一つである差分法の枠組みで定式化し,それを高速に解くためのファーストマッチング法を用いた計算法も開発した.これを利用して,敵が動きながら邪魔をするという環境で,ロボットの最短経路を見つける問題を効率よく解くアルゴリズムを構成し,その性能も計算実験によって確かめることができた.
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