配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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研究概要 |
我々はアルゴリズム工学の中でも特に離散最適化アルゴリズムのメタ解法を開発し,同時にデータ構造の工夫を盛り込んだプログラムを開発した.主に,配送計画問題やスケジューリング問題を扱った.また,アルゴリズムそのもののみならず,そこで得られた理論的知見を国内外で発表した.そして,メタ解法の開発過程で得られた成果を元にして最大クリーク問題,グラフ分割問題,チャネル割当問題に対するアルゴリズムをアルゴリズム工学の成果の一つであるアルゴリズムデータベースにおいてデモプログラムとして公開している. 配送計画問題に関しては,実務で重要とされまた学術的にも困難という意味で興味深いソフト時間枠制約を考慮した近傍探索を高速に計算する方法を開発した. また,配送と在庫を同時に考慮した在庫配送計画問題も扱った.配送経路のみならず,各顧客を訪れる時間間隔を適切に調節するアルゴリズムを開発した.時間間隔の調整は動的計画法で,配送経路の改善は近傍探索によって行った.配送のみと在庫のみを分けて最適化した場合に比べ,総費用が大幅に削減できることを計算実験により確かめた. スケジューリング問題に関しては,ジョブショップスケジューリング問題や資源制約付きスケジューリング問題に対する変数固定テストの高速化手法を提案した.変数固定テストは本来厳密な意味での最適解を求める手法のなかで開発されたテストであるが,近似解を求める過程でも解空間の探索額域を狭くするための実用的手法として近年その有用性が認識されている.変数固定テストは,人工知能分野でよく知られている制約伝搬技術をスケジューリングに特化したものであるとも言える.
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