配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
2000年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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研究概要 |
本研究の目的は,計算困難な組合せ問題に対する近似アルゴリズムの設計と近似性能の理論的解析,および計算機実験による実際的な近似性能の検証である.対象とする問題は,1)VLSI設計,2)画像処理,3)グラフとペトリネットの3つの分野の問題である. 本研究で得られた成果は以下のとおりである。 VLSI設計に関する問題として配線可能性検証,ビア数最小化,それに論理エミュレータにおけるネット割当て問題を取り上げた.いずれも実用上重要な問題であり,高性能の近似アルゴリズムを与えるとともに実験的にその性能を示した. 画像処理の分野ではモルフォロジー演算を効率良く実行するアルゴリズムを開発した.モルフォロジー演算は画像のノイズ除去などに用いられるが,本研究では画像処理で実際に用いられる大部分のフィルタについて統一的にしかも効率良く実行できるアルゴリズムを提案した.このアルゴリズムでは内部でユークリッド距離変換アルゴリズムを用いている。ユークリッド距離変換は正確な解を求めようとすると計算コストが大きいため、従来は近似アルゴリズムが用いられてきた。本研究では計算幾何学を応用して正確な解を効率良く見つける方法を提案した。 グラフとペトリネットの分野では辺支配集合問題とその関連問題,それに,発火系列問題について理論的な成果を得た. 以上の成果は関連する学術雑誌に公表済みである。
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