配分額 *注記 |
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
2000年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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研究概要 |
本研究の目的は以下の2つである.(1)理論モデルを現実の並列計算機として実現することにより理論と現実のギャップを埋める.(2)問題固有の並列性を抽出し,それによる問題の分類と分類したものに対する解法の統一的な取り扱いおよび究極の並列性を追求するための新しい並列/分散アルゴリズム設計パラダイムを確立する.(1)に関しては理論並列計算機モデルであるPRAM(Parallel Random Access Machine)の実現を行ない,現実的なハードウェア量で実現可能であり,実行時間はハードウェア量に比例して短くなることを確認した.また,数百個の仮想プロセッサを効率良くエミュレートできるプロセッサを設計し,シミュレーションにより効率的に動作することを確認した.さらに本研究では,マルチスレッドの概念に基づき1次元配列のプロセッサを用いて.PRAMを実現する方法も開発した.(2)に関しては幾何学問題やグラフ問題を対象とした並列/分散アルゴリズムを開発することにより,新しい設計パラダイムを考察した.並列アルゴリズム設計パラダイムとしては多重分割統治法と呼ばれる方法を提案し,いくつかの基本的な幾何学問題に対して有効であることを示した.また,分散アルゴリズム設計パラダイムとして,ネットワークルーティングの耐故障性に関する結果と無線ネットワークに関するアルゴリズムを示した.さらに分散協調アルゴリズムに対する設計法としてマルチエージェントによる分散協調アルゴリズムを示した.
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