研究課題/領域番号 |
10208208
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研究種目 |
特定領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大嶌 幸一郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (00111922)
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研究分担者 |
忍久保 洋 京都大学, 工学研究科, 助手 (50281100)
松原 誠二郎 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90190496)
徳田 昌生 北海道大学, 工学研究科, 教授 (80001296)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
32,600千円 (直接経費: 32,600千円)
2000年度: 10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
1999年度: 10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
1998年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
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キーワード | トリエチルボラン / ラジカル反応 / グリニャール反応剤 / 次亜リン酸 / ジルコノセンジクロリド / 還元反応 / 電子移動 / 立体化学を制御 / Schwartz反応剤 / ラジカル環化 / トリエチルボアン / ジルコニウム / ヒドロジルコニウム化反応 / アリール化 / マグネシウム / 含水アルコール / ゲルマン / アミニルラジカル / アルカロイド / 有機亜鉛 / EXAFS / ラジカル / 電解 / ハロゲン化ビニル / ニヨウ化サマリウム / α-クロロアルキルスルフィド |
研究概要 |
本研究課題で平成10年度から平成12年度の間に得られた成果を以下に示す。 1.トリフリルゲルマンのアセチレンへの付加反応・・・トリエチルボランをラジカル開始剤としてトリフリルゲルマンを末端アセチレンに付加させるとE体のゲルミルアルケンが選択的に得られた。またトリアルキルスタナンでは反応が進行しないアルケンへの付加反応が進行することが明らかとなった。 2.グリニャール反応剤によるラジカル反応・・・ヨウ化アルキルとグリニャール反応剤からラジカル種が生成することを見いだした。このことを利用してアリールマグネシウムのテトラヒドロフラニル化反応やラジカル的シクロペンチルメチルマグネシウムの新規生成法を開発した。 3.次亜リン酸を用いたラジカル反応と簡便なラジカル的重水素化反応の開発・・・ο-ヨードフェノールのクロチルエーテルのエタノール溶液に次亜リン酸水溶液と炭酸水素ナトリウムならびにラジカル開始剤としてAIBNを加える。これを5時間加熱還流すると還元体が高収率で得られた。一方ホスフィン酸ナトリウム-水和物を重水に溶かし、ここへ重塩酸を加え溶液を酸性にし3時間撹拌する。炭酸カリウムを加えて塩基性とした後、基質としてヨード安息香酸を加える。さらにラジカル開始剤を加え加熱すると、重水素化体が得られた。有毒な有機スズ化合物を用いない新規ラジカル反応を開発することができた。 4.ジルコノセンジクロリドを触媒とするラジカル還元反応の開発・・・トリエチルボランをラジカル開始剤としてアルミニウムヒドリドに触媒としてジルコノセンジクロリドを加えたラジカル還元反応を開発した。 5.電子移動場で発生するビニルラジカルあるいはビニルアニオン種について、移行電子数の規制あるいは電解で発生する金属イオンの配位などを利用することによって立体化学を制御し、それらを立体選択的な合成反応に応用することができた。
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