研究課題/領域番号 |
10208212
|
研究種目 |
特定領域研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
高井 和彦 岡山大学, 工学部, 教授 (00144329)
|
研究分担者 |
宇根山 健治 岡山大学, 工学部, 教授 (00033150)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
21,700千円 (直接経費: 21,700千円)
2000年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1999年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1998年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
|
キーワード | クロム / 立体化学制御 / ピナコール型反応 / 1電子移動 / アリルクロム反応剤 / フッ素 / 含フッ素アミノ酸 / トリフルオロメチル基 / クロム(II) / 3分子連結反応 / ラジカル / N-アクリロイルオキサゾリドン / シクロプロパン / グリシン / ジフルオロメチル化 |
研究概要 |
1電子還元剤であるクロム(II)をα,β-不飽和ケトンに作用させると、1電子移動により、クロム(III)エノラートラジカルが発生する。無水条件下でこの反応を行ない、1電子移動を契機とする新しいパターンの炭素-炭素結合生成反応を開発した。(l)アルデヒド共存下に、クロム(III)エノラートラジカルを発生させ、カップ〓ング生成物である2-(1-ヒドロキシアルキル)置換シクロプロパノールを得た。生成物は3員環上の水酸基と〓ドロキシノニル基がシスの関係にあるジアステレオマーだけであった。(2)α,β-不飽和ケトンを無水DMF溶媒〓で、アルデヒドとEt_3SiCl共存下にクロム(II)塩で処理し、両者の交差ピナコール型カップリング生成物を得る〓法を開発した。また、鎖状のα,β-不飽和ケトンを用いた場合には、反応の立体選択性(ジアステレオマー比)〓反応温度により大きく変化することを見いだした。低温ではanti体が主生成物となり、反応温度を上げると〓体が選択的に得られた。これは、γ位にEt_3SiO基を有するアリルクロム化合物間の動的立体化学制御が達成で〓たことによる。 含フッ素アミノ酸は、フッ素原子による分子構造の固定や電子求引性による官能基の特性変化により、天然〓とは異なる生理活性が発現するため、医薬品の部分構造として導入し、その特異な生理活性を利用しようとす〓研究が盛んに行なわれている。含フッ素アミノ酸の合成には解決すべき問題が2つある。第一は適当な原材料〓合物が存在しないことである。とくにアミノ酸合成に利用可能な不斉中心を持つ含フッ素化合物はほとんど〓い。第二は含フッ素化合物の特異な反応性である。通常の有機合成で多用されている反応が含フッ素化合物の〓成に利用できないことが多々ある。本研究ではこのような現状を鑑み、動的な立体制御を意識し、(1)トリフ〓オロメチル基の結合したイミンの触媒的不斉水素化反応、(2)トリフルオロメチル基の結合した炭素上の不斉〓利用したシクロプロピルアミノ酸の合成、(3)不斉補助基を利用した含フッ素アミノ酸のジアステレオ選択的〓成、を行なった。
|