研究課題/領域番号 |
10208213
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研究種目 |
特定領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
金政 修司 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (20038590)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
10,900千円 (直接経費: 10,900千円)
2000年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1998年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | 遮蔽基の配座制御 / 耐性キラルルイス酸触媒 / 強配位性求核剤 / エナンチオ選択的1,3-双極性環状付加反応 / エナンチオ選択的共役付加反応 / ニトロン環状付加 / ジアゾ環状付加 / アミン共役付加 / グリーンケミストリー / 力量ある合成手法 / 非会合性のルイス酸触媒 / 高い触媒活性 / 微粒子表面修飾型錯体触媒 / ビスオキサゾリン / スルフィド配位子 / 遮蔽基配座制御 / ビスオキサゾリン配位子 / 亜鉛錯体触媒 / マグネシウム錯体触媒 / ジアゾ1,3-双極性環状付加反応 / トリメチルシリルジアゾメタン / キラル配位子とアキラル補助基との協同効果 / 不斉ルイス酸触媒 / 3座トランス配位子 / ビナフトール配位子 / 遷移金属錯体 / ヘテロDiels-Alder反応 / 不斉共役付加反応 |
研究概要 |
独自に開発した耐久性キラルルイス酸触媒を用いて、従来不斉触媒化が困難とされた1,3-双極性環状付加反応(ニトロン環状付加、ジアゾ環状付加)およびアミンの共役付加反応の高効率的不斉触媒化に成功した。その概要を以下に示す。 ・ニトロン環状付加反応:R,R-DBFOX/Phのニッケル(II)アコ錯体は、2mol%の触媒量存在下で3-クロトノイル-2-オキサゾリジノンとのニトロン環状付加反応を触媒して、室温下で高いジアステレオ選択性とエナンチオ選択性でエンド環状付加体を与えた。 ・単座基質を用いたニトロン環状付加反応:単座基質であるブロモアクロレインを用いたニトロン環状付加反応は、さらに高い選択性で進行する。この反応は、ニトロンとアルデヒドが共にルイス酸触媒上に配位した3元錯体上で分子内デリバリー機構によって進行することを実証した。 ・ジアゾ環状付加反応:トリメチルシリルジアゾメタンと3-クロトノイル-2-オキサゾリジノンを用いたR,R-DBFOX/Phの過塩素酸亜鉛(II)錯体触媒下でのジアゾ環状付加反応において、高いエナンチオ選択性が発現した。これに対して、3-クロトノイル-4,4-ジメチル-2-オキサゾリジノンを用いた反応はマグネシウム錯体触媒によって初めて効果的に加速され、逆のエナンチオマーを率い選択性で与えることを見い出した。 ・アミン共役付加反応:遮蔽基の配座制御に基づいて反応の効率的不斉触媒化を行なえると期待して創製したR,R-BOX/ο-HOBnの銅(II)トリフラート錯体は、1-クロトノイル-3-イソプロピル-2-イミダゾリジノンとΟ-ベンジルヒドロキシルアミンとの共役付加反応を効果的に触媒し、高いエナンチオ選択性で共役付加体が生成することを見い出した。この反応も、ニトロン環状付加と類似の分子内デリバリー機構で進むことが判明した。
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