研究課題/領域番号 |
10214203
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研究種目 |
特定領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
工藤 佳久 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (20080179)
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研究分担者 |
木山 博資 大阪市立大学, 医学部, 教授 (00192021)
森田 光洋 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (50297602)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
24,600千円 (直接経費: 24,600千円)
2001年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2000年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1999年度: 6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1998年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | アストロサイト / カルシウムオシレーション / サイトカイン / グルタミン酸 / リポポリサッカライド / フィードバック調節 / ニューロン / カルシウム / 成長因子 / NO / Cre-loxP / シュワン細胞 / アストログリア / トランスポーター電位 / 神経栄養因子 / エンドセリン / シナプス / グルタミン酸トランスポーター / t-ACPD / ディファレンシアルディスプレー法 / メタロペプチダーゼ / アンチオキシダント / グリア細胞 / Ca^<2+>オシレーション / 遺伝子クローニング |
研究概要 |
初代培養されたラットのアストロサイトに神経伝達物質を適用した場合のカルシウム応答には大きなばらつきがある。その原因を明らかにする目的で、培養アストロサイトのカルシウム応答に影響を与える因子を検討した。さらに、脳スライス標本を用いて、アストロサイトのカルシウム応答の脳機能における意義を検討した。EGFやBasic FGFのような成長因子はグルタミン酸やATPなどの刺激薬を適用した時や、細胞内IP3受容体を直接活性化させる薬物であるチメロサールを適用した場合のカルシウムオシレーションの発現に必須であることが判明した。これらの成長因子による処置は細胞内カルシウム貯蔵量を増大させ、アストロサイトの形状を繊維状に変化させた。これらの反応は全て炎症性サイトカイン(Interleukin-1β:IL1-βやTumor necrosis factor-α:TNF-α)、Lipopolysaccharide、やMAPK(Mitogen activated cytokinase)の阻害薬、U0126によって抑制された。この事実はカルシウムオシレーション発現にはMAPKが関与していることを示唆し、カルシウムオシレーションの発現は脳の機能と病理に影響を与える因子によって二重支配を受けていることを示唆している。スライス標本ではG-タンパク質共役型グルタミン酸受容体作用薬、t-ACPDを適用するとニューロンのカルシウム濃度が、アストロサイトで見られたのと同様な時間経過のオシレーションを示した。これは、アストロサイトに作用したt-ACPDによって生ずる細胞内カルシウムのオシレーションによってアストロサイトからグルタミン酸が遊離され、そのグルタミン酸によってニューロンの活動がフィードバック調節を受けていることを示唆している。
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