研究課題/領域番号 |
10214206
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研究種目 |
特定領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
和田 圭司 国立精神・神経センター, 神経研究所・疾病研究第四部, 部長 (70250222)
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研究分担者 |
野田 百美 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (80127985)
関口 正幸 国立精神・神経センター, 神経研究所・疾病研究第四部, 室長 (80260339)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
29,100千円 (直接経費: 29,100千円)
2001年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
2000年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1999年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1998年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | グリア / 遺伝子 / グルタミン酸 / ユビキチン / 受容体 / トランスポーター / 網膜 / シナプス / 光変性 / ラット / 神経栄養因子 / ミクログリア / FGF / 神経細胞死 / trkC / p75 / 軸索 / 変性 / 脱ユビキチン化酵素 / ポジショナルクローニング / 脱感作 / けいれん / プラスミノーゲン / ATP |
研究概要 |
グリア・ニューロンの相互作用を分子レベルで明らかにし、グルタミン酸作動性シナプスを中心にグリア・ニューロン相互作用の修飾による画期的な病態の治療法の開発やニューロン変性時におけるグリア細胞機能の変動を解析するための基盤を構築することを目的とし以下の成果を上げた。 1)神経変性時におけるグリア遺伝子群の機能解析 逆行性軸索変性時におけるグリアの機能変動を分子レベルで明らかにするため、シナプス前終末の変性を特徴とするgracile axonal dystrophy (gad)マウスの責任遺伝子をポジショナルクローニングし、ユビキチンC末端水解酵素、Uchl1であることを発見した。 2)ニューロン・グリア相関を利用した神経変性の新しい治療法の開発 光変性網膜症ラットなどを使用し、ミュラー細胞(網膜に存在するグリア細胞)におけるトランスポーターやニューロトロフィン受容体の活性を制御することで変性網膜の形態的・機能的治療が行われることを示した。即ちニューロトロフィン受容体、とくにtrkCとp75はともにミュラー細胞に発現するが光変性時では異なった細胞内局在を示し、trkCは光変性に防護的にp75は逆に傷害性に働くことを明らかにした。さらに、p75のシグナル伝達系を遮断することで光変性が抑制されることを示した。 3)グルタミン酸受容体新規作用薬の解析 AMPA受容体の新規アロステリックモジュレーターであるPEPAの薬理作用をパッチクランプ法にて検討し、PEPAがAMPA受容体の脱感作は強力に抑制するがDeactivationには殆ど作用しないことを見い出した。 4)グリア型グルタミン酸トランスポーターの機能解析 小脳優位の発現を示すグリア型グルタミン酸トランスポーターGLASTの遺伝子欠損マウスを作製し、GLAST欠損マウスが軽度の協調運動障害を示すことを見い出した。
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