研究課題/領域番号 |
10217203
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
今中 常雄 富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (50119559)
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研究分担者 |
宇根 瑞穂 広島大学, 大学院・医歯薬総合研究科, 助手 (20144826)
守田 雅志 富山医科薬科大学, 薬学部, 助手 (20191033)
岡村 昭治 富山医科薬科大学, 薬学部, 助教授 (60019122)
古谷 博和 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (60253415)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
47,100千円 (直接経費: 47,100千円)
2002年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
2001年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
2000年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
1999年度: 9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
1998年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | ABCタンパク質 / トランスポーター / ペルオキシソーム / Pex19p / タンパク質発現系 / 副腎脳白質ジストロフィー / 脂肪酸代謝 / オルガネラ局在化 / 昆虫細胞発現系 / 脂質代謝 / 脂肪酸輸送 / 脂肪酸β酸化 / 極長鎖脂肪酸 / ABC蛋白 / トランスポータ / ペルオキシソーム病 / アシル-CoA輸送 / adrenoleukodystrophy |
研究概要 |
ペルオキシソーム膜上のABCタンパク質の局在化機構、膜上での構造と機能、ABCタンパク質異常と疾患について解析し、以下の新たな知見を得た。 1.PMP70の翻訳時にPMP70とPex19pが結合することが、ペルオキシソーム局在化に必須であることを発見した。またこの結合には、PMP70のN末端60アミノ酸残基と膜貫通領域5、6が重要な役割を果たすことを示した。 2.ラット肝ペルオキシソームを種々の条件下8-azido[α-^<32>P]ATP、8-azido[γ-^<32>P]ATPとincubation後、抗PMP70、ALDP抗体で免疫沈降することにより、これらABCタンパク質がATP結合、加水分解することを実証した。現在、昆虫細胞発現系ならびに酵母発現系を用い、ABCタンパクの大量調製を行い、機能解析と結晶化を試みている。 3.PMP70、ALDPはラット肝ペルオキシソーム膜上で主としてホモダイマーとして存在するが、これらタンパク質はリン酸化される条件下で相互作用すること、さらにATP結合性をもつ90kDaペルオキシソーム膜タンパク質とも結合することを見出した。 4.ALDPの機能障害により、副腎脳白質ジストロフィー(ALD)が発症する。ALDPのミスセンス変異について、変異ALDPは、ALDPのペルオキシソーム膜上での機能不全、ペルオキシソーム以外のオルガネラへのmis-targeting、生合成後の細胞質での急速な分解などの運命をたどることを示した。 5.ALD繊維芽細胞の極長鎖脂肪酸β酸化の回復を指標に、フラボノイド化合物を中心に生薬成分のスクリーニングを行った。その結果、β酸化を回復させる種数種のフラボノイドを発見した。現在、繊維芽細胞の膜リン脂質構成脂肪酸組成の改善効果について検討中である。 以上、これまでの成果を、ABCタンパク質の生合成から膜上での機能発現ならびにALDとの関連性の観点からまとめる予定である。
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