配分額 *注記 |
30,100千円 (直接経費: 30,100千円)
2000年度: 9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
1999年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
1998年度: 10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
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研究概要 |
Cystic fibrosis Transmembrane regulator(CFTR)は、欧米に多い嚢胞性線維症(cystic fibrosis)の原因遺伝子であることが判明し、さらに、自らがクロライド・チャネルをコードすることが分かり、いわゆるイオン・チャネル病という概念を確定する契機となった遺伝子である。我々の施設を含めて幾つかのラボから、このCFTRが心筋にも発現していることが明らかとされた。そこで電気生理実験に供することが技術的に簡単であった心筋細胞を用いてのCFTR研究を行った。また、CFTRは、ATP-binding cassetteを有する、いわゆるABC protein familyのメンバーであり、同じく、このメンバーであり最近、分子基盤が同定された、SUR(sulfonylurea receptor)の働きについても、とくにその機能調節をするATP感受性Kチャネル分子との関連で検討を進めた。Protein tyrosine kinase阻害薬であるgenisteinは、CFTR活性を抑制したが、その作用部位は、kinase inhibitionを介するものではなく、CFTRのATP-binding domainである可能性を報告した(Obayashi et al,Eur J Physiol,1999)。また、遺伝子工学的手法を用いて作成した種々のmutantsを用いて、薬剤の作用部位やABC蛋白の器質としてのATPの感受性の違いを検討した(Xie et al,Proc Natl Acad USA,1999;Horie et al,J Cardiovasc Pharma,2000;Kono et al,Eur J Physiol,2000;Haruan et al,Eur J Physiol,2000)。
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