研究課題/領域番号 |
10218204
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中尾 一和 京都大学, 医学研究科, 教授 (00172263)
|
研究分担者 |
小川 佳宏 京都大学, 医学研究科, 助手 (70291424)
向山 政志 (向山 将志) 京都大学, 医学研究科, 講師 (40270558)
伊藤 裕 京都大学, 医学研究科, 助教授 (40252457)
斎藤 能彦 奈良県立医科大学, 第一内科, 教授 (30250260)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
62,200千円 (直接経費: 62,200千円)
2002年度: 12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
2001年度: 12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
2000年度: 12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
1999年度: 12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
1998年度: 12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
|
キーワード | アドレノメデュリン / アドレノメデュリン受容体 / RAMP / 血管発生 / 血管障害 / 内皮再生 / 腎障害 / 線維化 / 内皮細胞 / 酸化ストレス / 高血圧 / 内皮由来血管弛緩因子 / 発生・分化 / 血管内皮細胞 / 血管平滑筋細胞 / モノクローナル抗体 / 受容体 / 腎炎 |
研究概要 |
1.血管障害・血管リモデリングにおけるAMの意義の検討 我々は培養ウシ血管内皮細胞を用いて、shear stressに加え酸化ストレスが内皮からのAMの産生分泌亢進に働くとともに、エンドセリン分泌を抑制することを見出し、この際内因性のAMがautocrine調節因子として内皮保護に働くことを示した。一方、静止状態でのHUVECに対してAM添加はむしろ増殖亢進を示した。また、in vitroでのcell migration assay、wound healing assayにより、AMは内皮細胞の遊走促進とともに、VEGFと同程度の強力な内皮再生活性を有することが示され、この作用はcAMP/PKA系およびPI3K系を介することが明らかとなった。さらに、gel plug assay、laser Doppler imagingを用いて、AMはin vivoにおいても血管再生を促進することを示した。 2.血管発生・再生分化におけるAMおよび受容体の意義の検討 我々は既に、マウスES細胞より内皮細胞および血管平滑筋細胞の双方に分化しうる新規血管前駆細胞(VPC)の同定に成功した。さらに、生体に移植すると、ES細胞由来VPCがadultでの血管新生にも寄与しうることを明らかにした。このin vitro血管発生モデルを用いてAM受容体コンポーネントの発現を解析し、初期段階よりRAMP2/CRLRの発現を認め、AMが血管発生に意義を有する可能性を示唆した。現在in vivo血管発生・再生モデルにおいて、AMの意義の検討を進めている。 3.腎障害における川および受容体の意義の検討 腎障害モデルにおけるAM受容体コンポーネントの発現について検討し、腎間質線維化モデルにおけるRAMP2/CRLRの著明な発現亢進を見出した。この際、腎組織内に増加したcAMPはAM中和抗体で基礎値程度まで抑制され、内因性AM/AM受容体系の関与が示された。さらに、腎間質線維芽細胞にてAM添加は増殖抑制と抗線維化作用を示し、腎保護的に作用する可能性が示唆された。
|