研究課題/領域番号 |
10218212
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立循環器病センター(研究所) |
研究代表者 |
寒川 賢治 国立循環器病センター研究所, 生化学部, 部長 (00112417)
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研究分担者 |
岡野 一郎 国立循環器病センター研究所, 生化学部, 室長 (30300974)
児島 将康 久留米大学, 分子生命科学研究所・遺伝子情報部門, 教授 (20202062)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
63,800千円 (直接経費: 63,800千円)
2002年度: 12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
2001年度: 12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
2000年度: 13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
1999年度: 13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
1998年度: 13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
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キーワード | アドレノメデュリン(AM) / 遺伝子発現 / 心筋保護作用 / アポトーシス抑制作用 / Aktの活性化 / 酸化ストレス / 心不全 / 肺高血圧症 / 心筋細胞 / 虚血心筋再灌流障害 / アポトーシス抑制作 / 心筋梗塞サイズ / 急性冠症候群 / アドレノメデユリン(AM) / 心筋線維芽細胞 / 低酸素刺激 / AM分泌 / AM遺伝子発現 / 心不全の治療 / 血管拡張作用 / 肺動脈楔入圧の低下 / 心係数の増加 / 心拍出量増大 / 血漿cAMP / 心後負荷の軽減 / 産生調節 / 急性心筋梗塞 / 培養心筋細胞 / 培養非心筋細胞 / オートクリン / パラクリン / 降圧ペプチド / 遺伝子発現調節 / 培養血管内皮細胞(HAEC) / AM遺伝子のプロモーター / NF-IL6 / 心血管系の局所ホルモン / 敗血症ショック |
研究概要 |
アドレノメデュリン(AM)は心血管細胞において多量に産生され、またその多様な生理作用により病態生理的に重要な意義を有すると考えられる。本研究では、AMの心血管系における産生調節とシグナル伝達機構の解析を行い、AMの病態生理的意義について以下のような成果を得た。 1)病態モデル動物、培養細動におけるAMの遺伝子発現、分泌調節とその意義の検討 AMの病態モデル動物での遺伝子発現を検討をした結果、敗血症や心筋梗塞の血管や心筋細胞においてAMの産生亢進が見られ、AMはこれらの病態において代償的に働いている可能性が示唆された。虚血心筋再灌流障害モデルラットへの短期間のAM投与は、ラット心筋における虚血再灌流障害を減弱し、この効果の機序の一部には、Aktの活性化を介した抗アポトーシス作用が関与していると考えられた。低酸素下における心筋細胞のAM分泌亢進の機序には、酸化ストレスが関与し、心筋細胞から分泌されたAMは、オートクリン的に細胞保護に働くものと考えられた。 2)AM投与による新しいヒト心不全治療の有効性および作用機序の検討 ヒト左心不全において経静脈的AM投与は、血行動態、腎機能、神経体液性因子を介して心不全を改善すること、AMはANPとは異なったセカンドメッセンジャーを介して、主に心後負荷の軽減、心拍出量増大に働き、主に前負荷軽減に働くANPとは異なった作用機序を有することが明らかとなった。AMは肺高血圧を有する重症右心不全にも有効であり、AMの強力な肺血管拡張作用は、内皮非依存性拡張作用を介することが示唆された。
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