研究課題/領域番号 |
10301018
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
豊川 浩一 明治大学, 文学部, 教授 (30172208)
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研究分担者 |
細川 滋 香川大学, 経済学部, 教授 (50117587)
栗生澤 猛夫 (栗生沢 猛夫) 北海道大学, 文学部, 教授 (40111190)
松木 栄三 静岡大学, 人文学部, 教授 (50008033)
吉田 俊則 富山大学, 人文学部, 教授 (40240296)
浅野 明 山形大学, 人文学部, 教授 (90133909)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
23,600千円 (直接経費: 22,400千円、間接経費: 1,200千円)
2001年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2000年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1999年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1998年度: 9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
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キーワード | 社会的結合 / モンゴル / ヨーシフ伝 / プスコフ / 逃亡農民 / ピョートル大帝期の国家と教会 / バシキール人 / ヨシフ=ヴォロコラムスク修道院 / キプチャク・カン国 / バスカク / プスコフ市台帳 / 法定年限 / タタールのくびき / ソヴェト史学 / 農奴制 / コサック(カザーク) / 自治と自由 / 士族 / 都市 / 地方 / モスクワ国家 / 社団 / 軍隊 / 教会 / 白樺文書 / プスコフ裁判法 / ノヴゴロド |
研究概要 |
過去3ヵ年の研究成果は、研究分担者が各自の担当した主題に関する研究について総括を行い、論文をまとめ一冊に編集し研究成果報告書にして著した。栗生沢はキプチャク・カン国のルーシ支配の組織的構造をめぐる幾つかの問題を考察した。特に、13世紀中葉から史料に現れるバスカクが14世紀20年代から少なくなる点に注目する。その背景として、バスカクの地位に就く者がしばしば摩擦を引き起こしたこと以外に、カンの力が失われつつあった証しともとらえられる。田辺は16世紀中葉に書かれた作者不明の『ヨーシフ伝』の試訳を主な目的としている。この有名な修道士の半生が、その生い立ちからヴォロコラムスクに修道院を開基するまでが述べられている。訳出されている部分からだけでも、彼をめぐる当時の人々の視点が生き生きと浮き彫りにされる。松木は16世紀プスコフ市台帳の紹介を主な目的にしつつも、都市ポサード民の共同体に関する情報について詳しく検討している。その台帳は、市民の生活を具体的にわれわれに示すだけでなく、ロシアの古い社団的集団のあり方を示唆する貴重な史料である。浅野は逃亡農民を捜索し連れ戻す際のいわゆる「法定年限」に注目し、それが17世紀前半の逃亡農民の捜索と裁判の実務において果たした役割を検討すると共に、この問題を士族層の社会運動と関連させて論じている。ピョートル大帝期へと向かう時代の国家と教会の関係を扱う吉田は、17世紀半ばまで保たれていた両者の「共生関係」もピョートル出現前夜にはほころびが生じ始めていたが、他方ではそのことにより西ヨーロッパとの「対等」的な外交関係を樹立しようとしたのだという。豊川はロシア国家の民族政策の基本的性格をバシキール人社会の併合から「同化」へと至る過程を通して探っている。細川はヨシフ=ヴォロコラムスク修道院の文書を詳細に検討した。以上を通して、元々の研究計画てある前近代ロシアの都市と地方における社会的結合についての一端を明らかにし得たと考えている。
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