研究課題/領域番号 |
10304006
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
久保 泉 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70022621)
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研究分担者 |
前島 信 慶応大学, 理工学部, 教授 (90051846)
岡部 靖憲 東京大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30028211)
舟木 直久 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (60112174)
会田 茂樹 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (90222455)
尾畑 伸明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (10169360)
平良 和昭 筑波大学, 数学系, 教授 (90016163)
佐藤 坦 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (30037254)
井原 俊輔 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (00023200)
岩田 耕一郎 広島大学, 理学部, 助教授 (20241292)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
21,900千円 (直接経費: 21,900千円)
2000年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
1999年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1998年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | 確率解析 / 無限次元解析 / 白色雑音解析 / 情報解析 / 非線形解析 / 量子解析 / 力学系 / 自己相似過程 / 確率論 / 平衡現象 / 複雑系 / フラクタル / エルゴード理論 / 情報理論 / ガウス過程 / 安定過程 |
研究概要 |
確率現象の多くは、ある種の変換に関する平衡現象として捉らえられることが知られており、その観点からの総合的研究を目指してきた。3年間に24の研究集会を開催し、研究の計画・討論と成果の発表の機会とした。キーワードの沿って、幾つかの成果を説明する。 1.確率解析:ループ空間上の熱核に関する解析、特に対数ソボレフ不等式、スペクトルギャップ、クラーク・オコーン公式の詳細な研究成果を得た。この結果はメキシコで開催された国際会議において、会田により発表されている。 2.非線形解析と確率解析:舟木は、分数冪ラプラシアンをもつバーガー方程式の解明を行い、大域解・局所解の存在と一意性,正則性,進行波解,自己相似解などを解析的・確率論的手法で研究した。また、界面モデルに対する流体力学極限を考え,巨視的な界面方程式としてある非線形偏微分方程式が得られることを大数の法則として定式化し、さらに大偏差原理を考察した。 3.白色雑音解析:久保・尾畑を中心とし、白色雑音を記述する空間の構成法と特徴付けが非常に一般的にかつ明快に提示されるようになり、またそこでの作用素のシンボルによる特徴付けがさらに進展した。それらの結果は、久保により、イタリア国バリ大学やカルカッタのインド統計研究所で開催された国際会議で発表された。 4.情報解析:井原・岡部を中心に研究を行った。井原は、最も一般的な設定の下でフィードバックのあるガウス型通信路を考え、通信路を通して送られる相互情報量に対する一般公式を導き、さらに、大偏差定理の情報理論への種々の応用や定常無記憶ガウス型情報源に対し与えられた誤り指数に対する最小符号化レートを求めた。岡部は、揺動散逸定理を指導原理として提唱してきた解析方法における各種のテストの統合化システムを開発した。また、計量ベクトル空間内の流れに対するKM_2O-ランジュヴァン方程式論を構築し、その応用を調べた。 5.自己相似過程:竹中はSαS-過程が有限次元分布により決定されると言う決定性が示した。前島は、「半自己分解可能分布」の概念を導入し、半自己相似確率過程や作用素的半自己分解可能分布へ拡張し詳細な研究を行った。また、決定性はこのクラスが限界であるとの知見も得た。 その他の分担者を中心とした研究も多くなされたが、詳しくは報告書や業績リストを参照されたい。
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