研究課題/領域番号 |
10304010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
儀我 美一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70144110)
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研究分担者 |
小俣 正朗 金沢大学, 理学部, 助教授 (20214223)
伊藤 一男 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (20280860)
神保 秀一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80201565)
佐藤 元彦 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (30254139)
小林 亮 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (60153657)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
38,830千円 (直接経費: 36,100千円、間接経費: 2,730千円)
2001年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2000年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1999年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1998年度: 11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
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キーワード | 非局所的曲率 / 高階拡散 / ファセット / クリスタライン運動 / 等高面法 / 異形性 / ラヴィエ・ストークス方程式 / 下半連続性 / 粘性解 / 非局所的拡散効果 / 適正粘性解 / 異方性 / ナヴィエ・ストークス方程式 / 2次元流 / 界面支配モデル / 表面エネルギー / 等高面の方法 / 非局所的曲率流方程式 / 非線形拡散方程式 / 非線形 / 非平衡 / 拡酸 / 高階微分方程式 |
研究概要 |
非線形非平衡現象では拡散効果の役割はしばしば重要である。この役割を解明するために、主に次の4つのテーマを研究した。(i)非局所的曲率のある界面ダイナミクス、(ii)高階拡散項のある界面ダイナミクス、(iii)おりたたみエネルギー、(iv)ナヴィエ・ストークス方程式の初期値問題。 (i)結晶表面の成長は、界面支配モデルでは駆動力付の曲率流方程式で記述される。表面エネルギーの異方性が強くウルフ図形に平らな面(ファセット)が現れる場合がよくある。この場合は拡散効果が非局所的と考えられるので、解の概念さえはっきりしなかった。そこで曲線の運動の場合、等高面法を拡張することにより解の概念を定式化し、比較定理・収束定理を証明した。この結果の応用として、一般の方程式に対してクリスタライン運動が滑らかの表面エネルギーによる運動の極限となっていることを示した。曲率効果が非局所的なので、この研究はむずかしく完成までに200ページ以上を要した。 (ii)表面拡散運動には1、4階の拡散効果がはいっている。2階のモデルに比べ、4階の挙動は大きく異なっている。例えば、解の凸性や、自己非効性の性質が、有限時間で失いうることを示した。 (iii)このエネルギーは、密度に2階微分のあるエネルギーの極限と考えられる。このエネルギーの下半連続性を示した。この研究は多くの研究の引き金になった。 (iv)初期値が有界で、必ずしも空間無限達で減衰しない場合に、空間2次元ナヴィエ・ストークス流を時間大域的に一意的に存在することを示した。 この研究のほかに'非線形偏微分方程式'(共立)という単行本を出版した。この本では、平均曲率流方程式のちぎれ現象や過度方程式の解の時間大での挙動について新しい結果をも含めて解説した。
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