研究課題/領域番号 |
10304052
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
大澤 映二 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40001763)
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研究分担者 |
栗田 典之 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (40283501)
後藤 仁志 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60282042)
小澤 理樹 豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30293757)
スラニナ ゼネック 豊橋技術科学大学, 大学院工学研究科, 教授 (10283508)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 結晶構造 / エネルギー関数 / 確立密度反転法 / CSD / 構造パラメータ確率分布 / O-H...O水素結合 / リッピンコット-シュレーダー関数 / 構造フラグメント法 / 結晶構造からエネルギー関数 / データベース / 分子間相互作用ポテンシャル / 構造パラメーチー確率分布 / O-H…O水素結合 / C-H…パイ相互作用 / C-C結合長平衡値 / ケンブリッジ構造データベース / 水素結合 / 遺伝子アルゴリズム / 分子力学法 / 静電ポテンシャル / Lippincott関数 / 結晶充てん計算 / 結晶力場 / 分子力学計算 / 固体物質予測 / パラメータ最適化 |
研究概要 |
分子間相互作用の本性および記述に関する研究は、分子生物学の根本課題「たんぱく質、糖質、DNAが関与する生体化学反応に関する分子レベルにおける理解」に資するために、有機分子結晶のケンブリッジ構造データベース(CSD)を用いて、ポテンシャル関数形およびパラメータの非経験的導出を試みた。研究の展開と結果を時系列的且つ段階的に述べる。 (1)方法論の予備検討。本研究が拠って立つ手法は確立密度反転法で、これによってデータベースから得られる特定構造要素の出現頻度を相対エネルギーに変換して、相互作用ポテンシャル関数表現に結びつける。この方法論のテストを行うために、これまで最も困難とされた水素結合をモデルケースとし、その中でもデータ数の多いC=O...HO型に限定した。用いたCSDは5.16版、収録結晶構造数は19万件である。このうちから631個の良質な関連構造フラグメントを抽出し、データ解析アルゴリズムの創出、適切な構造変数の選択および関数形の探索を行った。結合伸縮、面内および面外変角の3振動モードに対応した3次元構造表現を採用し、適当な内部座標を選んだ。 (2)水素結合関数の決定。約10種類の既知関数に対して適合性をチェックし、結合伸縮モードに関してはLippincott-Schroder関数に独特の改良を加えたものが最も高いパーフオマンスを示した。面外変角はガウス関数、面内は2個のガウス関数の一次結合とした。 (3)エネルギー表面の構築。このようにして決定した関数郡は、カルボニル酸素の非結合電子対の方向に浅く広いエネルギー極小領域をもつ、従来の常識と一致するエネルギー表面を与えた。 このようにして本研究課題は最初の関門を無事に通過した。以後は他の既知分子間相互作用タイプに応じて同じ手法でポテンシャル関数およびパラメータを決定することができる。
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