配分額 *注記 |
38,000千円 (直接経費: 38,000千円)
2000年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 30,700千円 (直接経費: 30,700千円)
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研究概要 |
生物活性物質の分析において,生理適合選択性を評価できる定量分析法を作る目的で,化学物質とリセプターとの結合に続く生体内情報伝達過程を含めた分析法の創製を行った.チャンネル蛋白に基づくイオンチャンネルセンサーによる神経伝達物質をアゴニスト選択性の評価法,カルシウム受容蛋白カルモデュリンを例に蛋白質/蛋白質の選択的相互作用のSPRによるin vitro観測法を開発し,カルシウム情報伝達系のイオン選択性を評価することを可能にした.更にインシュリン情報伝達系を例に,リセプターの自己リン酸化,更に,その結果誘起する標的蛋白質との2段階のリン酸化蛋白質/蛋白質相互作用のプロセスのin vitro SPRセンサー,及びin vivo単一細胞での当該蛋白質リン酸化過程の可視化のための分子認識プローブ蛍光試薬開発も行った. 生体系の情報変換に基づく分析法は(1)リセプターバインディングアッセイ法と比べ,より生理適合的な情報が得られる.(2)レセプターバインディングアッセイでは得られないアゴニスト,アンタゴニストの区別が可能である.(3)バイオアッセイでは困難な,分子レベルでの情報を得ることができる.生体内情報伝達に基づく分析法のアプローチは一般的であり,内分泌系,神経系,免疫系,Ca^<2+>シグナル系などにわたり,このほかに抗原特異的IgEのスクリーニング法,多剤耐性膜蛋白の一次能動輸送に基づく抗ガン剤,抗生物質のスクリーニング法なども行った.
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