配分額 *注記 |
30,400千円 (直接経費: 30,400千円)
2000年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 24,500千円 (直接経費: 24,500千円)
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研究概要 |
本研究で得られた成果について理論と実験に分けて以下に述べる. 1 理論班の成果 (1)誘導結合プラズマ装置内の現象をDSMC法およびPIC/MC法により解析した.その結果,エッチング速度はガス流量の増加と共に増加し,速度分布の非一様領域が流量の減少に伴い増加すること,また高密度プラズマ中ではソースコイル電流が小さい程,電子エネルギー分布はマクスウエル分布に近付くことを明らかにした. (2)容量結合プラズマ装置内の現象をシュミレートする統合的方法を開発し,それを用いて以下の結果を得た.エッチング速度分布はウエーハの大部分で一様であるが,周縁部で著しく速度が増加する.またRF塩素放電プラズマのアフタグロー中では,電子密度は塩素ラジカル負イオンより二桁程低いことを明らかにした. (3)シリコンの塩素エッチング特性を調べるのに適した新しい粒子シミュレーション法を提出した.これを用いて塩素ラジカルの生成速度,シリコンのエッチング速度を求めて,実験結果との比較・検討を行ない良い一致を見た. 2 実験班の成果 (1)誘導結合プラズマ装置の設計・製作を行ない,あわせて計測システムの構築を行なった後に,試験データの採取をした. (2)本装置によりアルゴンプラズマの特性を詳細に調べた.その結果,電子密度示が1×10^<10>〜1×10^<11>cm^<-3>,電子温度が4〜6eV,プラズマ電位が35〜45Vであることが分かった. (3)本装置を用いてシリコンの塩素エッチング特性を,連続放電とパルス変調放電の場合について調べた.連続放電の場合,エッチング速度分布はウエーハ面内で一様で,エッチング深さはエッチング時間と線形関係にある.他方,パルス放電の場合,エッチング速度はデューティ比の減少と共に増加し,約33%で飽和する.エッチング速度分布はデューティ比が小さい程非一様分布となることを明らかにした.
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