研究課題/領域番号 |
10305029
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
蒲生 健次 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70029445)
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研究分担者 |
若家 冨士男 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (60240454)
柳沢 淳一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 講師 (60239803)
弓場 愛彦 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (30144447)
岩渕 修一 奈良女子大学, 理学部, 教授 (40294277)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
29,600千円 (直接経費: 29,600千円)
2000年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1999年度: 12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
1998年度: 12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
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キーワード | 単電子トランジスタ / クーロンブロッケード / 環境インピーダンス / 微小トンネル接合 / 電磁場環境効果 |
研究概要 |
理論的にクーロンブロッケードに対する環境インピーダンスの効果を検討するため、任意の環境インピーダンスをもつSETの伝導特性を自己無撞着に計算するための基礎的理論を確立した。また、その理論を用いて、実際に自己無撞着な数値計算を行い、伝導特性を求めた。その結果、環境インピーダンス変調により、SETの制御が可能であることを示した。しかし、実際の素子では、配線の浮遊容量の影響で環境インピーダンスが低くなる。そこで、数値的に浮遊容量に対する許容値を検討した。 環境インピーダンス制御型単電子トランジスタを実際に試作するにあたっては、作製プロセスとしては、GaAs/AlGaAsヘテロ構造基板の表面に電子ビーム露光技術を用いた。作製したトランジスタの極低温における伝導特性の評価を行った結果、実際に可変環境インピーダンスにより、SETの伝導特性を制御することに成功した。また、配線キャパシタンスの異なった試料を試作し、配線キャパシタンスが大きくなると、SETを制御できなくなることを確認した。 また、ゲート電極を含んだ3端子デバイス構造において、環境インピーダンスの効果を正確に取り込んだ理論を構築し、電極電荷の揺らぎの大きさや非対象な環境インピーダンスの効果を理論的に検討できるようになった。その過程で、クーロンアイランドの電荷の揺らぎが環境インピーダンスやバイアス条件などによってどのように影響を受けるのかを明らかにした。単電子デバイスでは、電子ひとつの振舞いを制御するため、電荷の揺らぎの大きさを見積り制御することは、非常に重要であると思われる。
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