研究課題/領域番号 |
10305049
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井上 明久 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10108566)
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研究分担者 |
張 涛 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70250818)
河村 能人 (川村 能人) 熊本大学, 工学部, 助教授 (30250814)
木村 久道 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00161571)
竹内 章 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (40250815)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
38,400千円 (直接経費: 38,400千円)
2000年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1999年度: 21,600千円 (直接経費: 21,600千円)
1998年度: 11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
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キーワード | 金属ガラス / 鉄基合金 / コバルト基合金 / 過冷却液体域 / 軟磁性 / 過冷却液体 / パルク金属ガラス / 鉄基金属ガラス / コバルト基金属ガラス / 機械的性質 |
研究概要 |
本年度の研究では、鉄基合金で、結晶化前に100Kに達する広い過冷却液体域を示す金属ガラスが生成することを見出すと共に、最大5mm直径の丸棒材としてバルク金属ガラスが生成できることを明らかにした。コバルト基バルク金属ガラスでは最大88Kの大きな過冷却液体域を示すと共に、最大4mm厚さのバルク金属ガラスが出来ることを明らかにした。鉄基多元系合金で溶湯フラックス法を用いることにより、徐冷しても直径4mmの丸棒状金属ガラスを作製できること、フラックス処理により保磁力がさらに低下すると共に、過冷却液体域も30%拡大することを見出し、Pd系の外に、Fe基金属ガラスにおいても溶湯フラックス法による溶湯清浄化処理がガラス形成能、過冷却液体の安定性の増大、軟磁性のさらなる向上化に有用であることを証明した。また、この知見に基づいて、バルクリング形状金属ガラスが作製され、優れた軟磁気特性を有していることを明らかにしており、現在応用化研究の基礎固めを進めた。鉄基およびコバルト基多元系で、結晶化前の過冷却液体域での粘性流動加工性を利用して、粉末の固化成形によりバルク形状の金属ガラス作製に成功すると共に、その加工成形材が徐冷凝固法とほぼ同じ軟磁気特性を示すことを明らかにし、過冷却液体をもつ金属ガラスの固化成形法が軟磁性を劣化させることなくバルク金属ガラスの作製に適していることをつきとめた。希土類金属を含む鉄基合金系において、希土類金属をわずか3〜4原子%含むことにより、過冷却液体域が50Kの過冷却液体域が現れるようになると共に、ガラス形成能が向上し、数mm厚さの金属ガラス板材が作製できるようになった。また、この金属ガラスの加熱により残存ガラスを含むナノ結晶化状態にすることにより、優れた硬質磁性をバルク形状材として発現することを見出した。この成果は、新しい永久磁石バルク材料を作製するための新プロセスとしても注目されている。
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