研究課題/領域番号 |
10305076
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
資源開発工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
井澤 英二 (伊澤 英二) 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50037751)
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研究分担者 |
中西 哲也 九州大学, 総合研究博物館, 助教授 (50315115)
曽 南石 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20294887)
渡辺 公一郎 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (10182916)
田口 幸洋 福岡大学, 理学部, 教授 (00108771)
本村 慶信 九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (20037237)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
31,510千円 (直接経費: 31,000千円、間接経費: 510千円)
2001年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 25,500千円 (直接経費: 25,500千円)
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キーワード | マグマ性熱水系 / 菱刈鉱床 / ビクトリア鉱床 / 葉片状石英 / アダカイト様火山岩 / Cibaliung金鉱床 / 40Ar / 39Ar年代 / シンター / 金の吸着実験 / レーザーラマン分光法 / 沸騰帯 / 流通式オートクレーブ / アダカイト / XRF / 菱刈 / 金鉱床 |
研究概要 |
マグマ熱水系の鉱化ポテンシャルを評価する方法を体系化するため、熱水系の発達過程と金属元素の濃集を支配する要因を検討した。その際、熱水系の3次元構造、熱水の沸騰帯の位置、浅部情報を重視した事例研究を行った。 主な調査地域は、レパント/FSE-ビクトリア鉱床(フィリピン)、春日、菱刈、串木野、布計、Cibaliung(インドネシア)、石見(大森)、クイーンズランド北部(オーストラリア)、星野、野矢である。実験的研究と合わせて、以下の成果を得た。 (1)串木野、星野、石見の鉱床地域にアダカイト様の特徴を示す火山岩を見出した。 (2)フィッショントラック法、K-Ar法、^<40>Ar/^<39>Ar法で火山岩と鉱石の年代を測定し、ある地域で当山活動の開始から、およそ50万年後に熱水活動が始まること、熱水系の持続時間は50万年前後あり、その間に割れ目が断続的に発達することを明らかにした。 (3)鉱化地域は侵食によって速やかに失われるが、浅部が保存されシンターが存在する場合、シンターに含まれる金を分析することによって、鉱化作用の有無を評価することができる。 (4)変質鉱物の組合せによる変質分帯によって、熱水系の広域的な熱構造を求めることが出来た。150-200℃温度域は割れ目の発達する範囲を示し、一般に3x4km程度の広がりを持つ。 (5)沸騰環境の示標鉱物となる葉片状方解石/石英、氷長石、トラスコッタイトの分布、および、流体包有物の観察と包有物中のガス組成の変化から沸騰帯の位置を特定できる。 (6)流通式オートクレーブによる熱水/岩石相互反応実験の結果、割れ目形成の初期段階で熱水中にシリカ、アルミ、カルシウムなどが高濃度になる現象を見出した。 (7)金イオンの吸着実験によって、熱水中の金イオンが金属金として沈殿するメカニズムとして、アルミ、あるいは鉄の水酸化物による吸着が重要であることを明らかにした。
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