研究課題/領域番号 |
10306005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
蚕糸・昆虫利用学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小林 迪弘 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (60111837)
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研究分担者 |
池田 素子 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (20262892)
柘植 尚志 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (30192644)
柳沼 利信 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (60135332)
新美 輝幸 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (00293712)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
39,600千円 (直接経費: 38,100千円、間接経費: 1,500千円)
2001年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2000年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1999年度: 11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
1998年度: 17,100千円 (直接経費: 17,100千円)
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キーワード | 核多角体病ウイルス / 宿主特異性 / 宿主域 / 培養細胞 / 不全感染 / アポトーシス / NPV / Ld652Y細胞 / 核多角体病ウィルス / アポトーシス阻害たんぱく質 / 遺伝子構造解析 / 発現解析 / ウイルスDNA / 出芽ウイルス / 細胞病変効果 / ポリヘドリン / 重感染 |
研究概要 |
本研究は、核多角体病ウイルス(NPV : nucleopolyhedrovirus)における宿主特異性の決定に関与する因子の同定と機能解析を行うことにより、NPVの宿主域決定の分子機構を解明することを目的として行ったものである。NPVの宿主域決定の分子機構の解明は、NPVの新規生物機能を開発し、その利用拡大と効率的利用を画策するうえできわめて重要な基盤をなすものである。 ウイルスの宿主域決定の分子機構を包括的かつ系統的に理解するためには、多様なNPV-昆虫系において多彩な解析を進めることが必要であり、そのための実験系の開発は決定的に重要である。本研究では、まずはじめに、2種の重要害虫から分離したNPVをクローニングした。ついで、今回クローニングしたNPVを含めた8種のNPVの感染増殖様相を、7種の昆虫培養細胞を駆使して詳細に調査し、NPVは宿主細胞に依存してウイルス感染増殖サイクルの様々な段階において不全感染になることを明らかにした。また、ある種の昆虫細胞が様々なNPV感染によって容易にアポトーシスを誘起することも明らかにした。さらに、今回開発したいくつかの不全感染とNPV感染によって誘導されるアボトーシスの分子機構を解明するために、不全感染とアボトーシス誘導への関与が推定される様々なウイルス遺伝子と宿主遺伝子の探索、クローニンク、構造解析、ならびに機能解析を行った。これらの研究により、NPVと細胞との間には実に多様な相互応答の形態が存在することが明確になり、NPVの宿主特異性決定の分子機構の統一的な理解は今後の課題として残されたが、本研究の成果は、NPVの宿主域決定機構を解明するための重要な手掛かりを与えるものとして意義深い。
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