研究課題/領域番号 |
10306012
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉本 隆成 東京大学, 海洋研究所, 教授 (40004428)
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研究分担者 |
松田 裕之 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (70190478)
渡辺 良朗 東京大学, 海洋研究所, 教授 (90280958)
寺崎 誠 東京大学, 海洋研究所, 教授 (20111586)
木村 伸吾 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (90202043)
小松 輝久 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (60215390)
中田 英昭 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (60114584)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
36,300千円 (直接経費: 36,300千円)
2000年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
1999年度: 13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
1998年度: 15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
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キーワード | 海洋生態学 / 地球環境変動 / 動物プランクトン / 植物網 / 浮魚資源変動 / 卓越種交替 / 食物網 |
研究概要 |
浮魚類の加入に於ける仔稚魚の成長・生残過程の中の未解明部分に焦点を絞り、(1)海流による仔魚の輸送・滞留の効果、(2)成長速度と水温・餌料環境との関係、(3)仔魚の被食に対する成長速度の捕食者との相遇確率、(4)魚種交替モデルの」改良、について検討。このため、黒潮及び黒潮親潮混合域での現場観測と仔魚内飼育実験、歴史的資料の解析、漁獲圧の影響解析を行った。主な研究の成果は以下のとおりである。 (1)黒潮流路の大蛇行は上流で産卵されたマイワシ仔魚の遠州灘への補給と生残を促すが、カタクチイワシにとっては沿岸水が滞留しやすい非大蛇行流路時の方が餌の利用条件が良くなるために加入が良いことを、資料解析から示した。 (2)黒潮親潮移行域で採集されたカタクチイワシ稚魚の耳石と胃内容物の分析から、この時期の水温と餌料が、成長速度と変態時期の変化を通して、加入率の変化に重要な影響を及ぼすことを示した。 (3)黒潮親潮移行域における4月と5月の平均的なクロロフィル濃度は、マイワシ資源の加入が良かった1970〜1980年代全般にわたって高く、これは、親潮水域の南下拡大とも良く対応していることが示された。 (4)黒潮親潮移行域の春季ブルーミングの時期は、1970年代後半〜1980年代前半に1ヶ月遅くなることから、小型浮魚類加入に対するマッチ・ミスマッチ説を支持する結集が示された。 (5)低水準の1990年代に現れたマサバの卓越年級の若齢魚に対する乱獲は、マサバ資源の回復を抑制し、カタクチイワシの高水準期の持続に寄与した可能性があること等を見出した。
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