研究課題/領域番号 |
10306016
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物環境
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
相良 泰行 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30012024)
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研究分担者 |
永井 元 サントリー商品開発研究所, 研究員
外池 光男 工技院, 電総研・大坂ライフエレクトロニクス研究センター, (研究職)室長
川越 義則 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (80234053)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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キーワード | 青果物 / 近赤外分光 / 官能評価 / テクスチャ / 感性工学 / 脳波 / エチレン / 基本味 / 近赤外分光分析 / 嗜好 / 感性 / 脳磁波 / テクスチャー / ミカン / 食味 / 電流双極子追跡法 / ニューラルネットワーク |
研究概要 |
メロンを供試材料に選び、「近赤外分光分析計」を用いて光反射スペクトルから果肉糖度の測定に有用な波長帯(902および874nm)を特定し、これらの波長における吸光度の2次微分値を用いることにより、相関係数0.992、標準偏差0.333の高い精度で糖度を推定するための検量線を作成した。次にCCDカメラと4枚のバンドパスフィルターを組み合わせて果実断面の分光画像を撮影し、この画像のピクセル毎に上記検量線作成法と同様の方法を適用することにより、果実断面糖度分布を可視化することに成功した。さらに、糖度分布予測精度の向上を図るために、分光画像に新しく開発したゆらぎ補正法やMSC処理法を適用した。その結果、糖度検量線の予測精度は相関係数0.970、標準偏差0.801まで向上した。この方法により得られた成果は、青果物内の成分分布を安価なCCDカメラにより計測する方法、すなわち、近赤外分光イメージングの分野に新しい手法を導入した例として評価されている。他方、機器測定により得られる物理化学的指標をヒトの感性による評価結果へ変換するための方法を考究し、その一環としてリンゴ果肉の官能検査によるテクスチャ評価項目を表現するための指標として、「割れやすさ」「硬さ」「シャリシャリ感」を評価する指標を抽出した。さらに、トマトの共同選別包装施設にて等階級データを測定した試料の鮮度保持実験を行い、エチレン除去効果を食味評価により実証した。他方、電総研大阪ライフエレクトロニクス研究センターに設置されている「脳磁場の同時多点計測システム」と昨年度に購入した脳波計測に基づく「感性スペクトル解析装置」を用いて、食品の基本味溶液を被験者に与えた場合の脳内応答部位を特定すると共に、脳波を利用して味溶液を摂取した場合の感情的変化を計測するための「味覚刺激パターン」を提唱した。このパターンを用いて誘発される脳波の感性スペクトル解析とゆらぎ解析から、苦味と甘味はそれぞれストレスとリラックスの感情を生起させることを確認した。
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