研究課題/領域番号 |
10307010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
岸 紘一郎 群馬大学, 医学部, 教授 (30169841)
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研究分担者 |
中島 たみ子 (中島 タミ子) 群馬大学, 医学部, 助手 (40008561)
竹下 治男 群馬大学, 医学部, 講師 (90292599)
安田 年博 群馬大学, 医学部, 助教授 (80175645)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
37,300千円 (直接経費: 37,300千円)
1999年度: 13,900千円 (直接経費: 13,900千円)
1998年度: 23,400千円 (直接経費: 23,400千円)
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キーワード | 遺伝マーカー / deoxyribonuclease I / deoxyribonuclease II / 個人識別 / 遺伝的多型 / 分子生物学 / 人類遺伝学 / 親子鑑定 / deoxyribonucleaseI / deoxyribonucleaseII / 分子進化 / 遺伝子 / 脳下垂体 |
研究概要 |
1.DNaseI多型について、新規な対立遺伝子DNASE1^*6を発見し、その表原型が21種類に分類可能となった。その結果、DNaseI多型の個人識別能がさらに向上した。特に6型酵素は不安定で寿命の短い分子種であった。2.陳旧かつ微量な唾液斑からのDNaseI型判定法を確立した。その結果、DNaseI型は唾液斑からの数少ない有用な個人識別マーカーとなった。3.健常人や良性消化器疾患患者群に比較して、胃・大腸癌患者群ではDNaseI2型の出現頻度が有意に高いことが判明した。従って、DNaseI型は消化器癌罹患に係わるリスクファクタ一設定など予防医学にも有用であると考えられた。4.DNaseIが脳下垂体中に存在し、各種視床下部ホルモン刺激に応答して活性の変動を示すことを見出した。従って、DNaseIには外来性DNAの分解・代謝のみならず、内分泌系への関与などの新規な生物学的機能を具備していることが示唆された。5.ニワトリおよびツメガエルDNaseIの生化学的および分子生物学的性状を解明した。特に後者はDNaseI familyにおいて分子進化学上特異なものであることが判明した。6.ヒトDNaselIの完全長cDNAおよび遺伝子クローニングに成功し、その構造を決定した。さらにその遺伝子は第19染色体短腕13.2-13.1領域に位置することを明らかにした。7.DNaseIIは活性強度に関する遺伝的多型を示す数少ない酵素の一つであるが、その多型はDNaseII遺伝子の近位プロモーター領域に位置するsingle nucleotide polymorphismに基づく転写活性の変動に起因することが明らかとなった。8.ヒトDNaseIIは成熟型としてheterotrimeric構造を示し、さらに成熟型への変換には固有のsignal peptide,N-glycosylationおよび特定部位におけるproteolytic cleavageが必須であることを明らかにした。
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