研究課題/領域番号 |
10307020
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 京都大学 (1999) 東京大学 (1998) |
研究代表者 |
中畑 龍俊 京都大学, 医学研究科, 教授 (20110744)
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研究分担者 |
依藤 亨 京都大学, 医学研究科, 助手 (60220779)
辻浩 一郎 (辻 浩一郎) 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (50179991)
渡辺 すみ子 東京大学, 医科学研究所, 助手 (60240735)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
38,800千円 (直接経費: 38,800千円)
1999年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1998年度: 33,700千円 (直接経費: 33,700千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / 分化 / G-CSFR / GM-CSFR / トランスジェニックマウス / EPOR- / -マウス / ストカステイックモデル / クローン培養 / サイトカイン / レセプター / トランスジェニック / マウス / 造血前駆細胞 / サイトカインレセプター / in vivo / in vitro / トランスジェニック(Tg)マウス |
研究概要 |
造血幹細胞の増殖・分化におけるサイトカインの役割を明らかにするため、GM-CSF,G-CSFの受容体を発現するトランスジェニック(Tg)マウスを作成した。 hGM-CSFR-Tgマウス骨髄細胞をGM-CSF存在下で培養すると単球、好中球系のみならず未分化、赤芽球系、巨核球系、肥満細胞系の前駆細胞の増殖と最終的な分化、成熟が得られた。また、TgマウスヘのGM-CSFの投与により赤血球、好中球、単球、NK細胞の著明な増加が観察されている。GM-CSF単独で赤血球産生が起こることから、これがEPORを介するか否か検討するため、EPOR-/-マウスとGM-CSFR Tgマウスを掛け合わせて検討した。EPOR-/-xGM-CSFR Tgは胎生14日前後で死亡したが、このマウスから胎児肝を取りだし、GM-CSF存在下で培養すると多数のCFU-Eコロニーが形成された。以上の結果はEPORシグナルとは全く関係なく受容体さえ発現していればGM-CSFシグナルによっても赤血球産生が起こることを示している。hG-CSF-Tgマウスでも同様にG-CSF刺激により様々な前駆細胞の増殖・分化・成熟が見られたが、CSF単独での赤血球までの最終分化は見られなかった。以上のG-CSFの作用はFACSでソーテイングした細胞の単細胞培養でも確認された。さらに、ヒトG-CSF存在下で形成された芽球コロニーを取り出して、ヒトG-CSF存在下で培養すると、再びさまざまな血球系のコロニーが形成された。以上よりGM-CSFやG-CSFは多能性造血幹細胞から好中球、マクロファージへの分化を決定する因子として作用するのではなく、受容体を発現している細胞に単なる増殖因子として働き、全ての血球の分化がもたらされることを示唆している。
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