研究分担者 |
勝村 俊仁 東京医科大学, 医学部, 教授 (80214352)
中山 淑 上智大学, 理工学部, 教授 (00053653)
大野 秀樹 杏林大学, 医学部・衛生学, 教授 (00133819)
武政 徹 筑波大学, 体育科学系, 講師 (50236501)
浜岡 隆文 東京医科大学, 医学部, 講師 (70266518)
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配分額 *注記 |
32,050千円 (直接経費: 31,900千円、間接経費: 150千円)
2001年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 25,400千円 (直接経費: 25,400千円)
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研究概要 |
はじめに近赤外線分光法が筋酸素消費量測定において高い有用性を示し,超最大運動時骨格筋の酸素利用は30秒間で安静時値の52.3倍になることを実証した。その酸素を利用した有酸素系のエネルギー供給は安静時の0.01mM ATP/secから30秒間で0.53mM ATP/secまで増加し,酸化的代謝の貢献度は48.3%であることを立証した。高強度持久性トレーニング(水泳)の影響を検討するとVO_2maxは増大を示し,筋酸素化レベルは10.5%の減少,ATが出現した時の筋酸素化レベルは13.1%低下した。血液量は運動時のどの時点でも低下した。筋生検の結果,明らかな筋肥大,毛細血管数増大,筋酸素拡散率の増大,タイプIIa線維の増加が生じた。ミオグロビン含有量は著明な増大,CS活性の増大,熱ショックタンパク質70,Cu, Zn-SOD, Mn-SODが有意に減少し,UCP2が増大した。VEGFmRNAは増加の傾向を示した。HIF1αmRNAとVEGFmRNAはトレーニング後有意な相関を示し,適応が示唆される。 次に,カルシニューリンシグナル伝達系路に関わる遺伝子の発現について検討すると,c-fos mRNAの増加に伴って,NFATの発現レベルが変動することを示唆した。 また,EDTAが筋組織のダメージを減らすことで,遺伝子導入の効率について検討すると,プラスミド溶液に3-10mM EDTAを入れることにより,導入した遺伝子の発現は10倍を示し,キレート剤やEGTAも遺伝子導入効率を高める。さらに,トレーニングは好中球O^.2^-産生を軽減し,特に脂質過酸化の増大を抑制することを示唆した。細胞内情報伝達機構について検討すると,チロシン残基フェニルアラニンに置き換えた変異型trkBを用いた探索により,hSH2-BはtrkBのactivation loop内の燐酸化チロシン残基にSH2ドメインを介して結合することを明らかにした。
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