研究課題/領域番号 |
10308007
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
統計科学
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研究機関 | 統計数理研究所 |
研究代表者 |
吉野 諒三 統計数理研究所, 領域統計研究系, 助教授 (60220711)
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研究分担者 |
山岡 和枝 帝京大学, 法学部, 助教授 (50091038)
鈴木 達三 帝京平成大学, 情報科学科, 教授 (90000190)
林 知己夫 統計数理研究所, 名誉教授 (50000188)
佐々木 正道 兵庫教育大学, 教育学部, 教授 (30142326)
林 文 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 教授 (00180977)
村上 征勝 文部省, 統計数理研究所・領域統計研究系, 教授 (00000216)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
24,200千円 (直接経費: 24,200千円)
2000年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1998年度: 17,100千円 (直接経費: 17,100千円)
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キーワード | 国民性 / 国際比較 / 文化 / アメリカ日系人 / 標本調査 / 意識調査 / 国際理解 / 統計分析 |
研究概要 |
本研究の主目的は、以下1、2の通りであった。 1.文明の伝播変容のダイナミズム解明のために、海外各所の「日系人・非日系人と日本人」の意識の国際比較に関する既存のデータの収集と整理を行い、「米国・西海岸の日系人の標本調査」を遂行する。 2.我々が収集してきた意識の国際比較調査データを世界へ一般公開するために、データ・ベースの作成・整備と実践的検討を行う。 本年度は、3ヵ年計画の総まとめとして、上記2の作業を進める一方で、1のデータ解析を中心として、文化の伝播・変容に関する総合報告する作業を遂行した。 データ・ベースについては、(財)日本世論調査協会との協力により、ホームページ上に国民性に関する国際比較調査データを公開する作業を推進し、本研究の調査データも、これに沿った形での公開を検討し、近く公開実施が予定されている。 日系人調査データの分析に関しては、既存のハワイやブラジルにおける日系人調査データを含めた国際比較調査データとの比較、検討の中で、例えば日本人や日系人に固有の人間関係のあり方や、宗教意識が解析された。前者については、「義理人情尺度」を構成することにより、日欧米の各国の中で、日本人・日系人固有の側面が把えられることが確認された。後者の宗教意識については、日本人は信心をしている者は1/3程度であるが、信心していない者も「宗教心は大切」と回答する安定した傾向が長年知られていたが、ハワイ、ブラジルとともに、米国西海岸の日系人においても同様の傾向が明確に観測された。さらに、日系人の中でも、2世と3世以上の世代間の変容があるようだが、より定量的には、今後、多くの複雑な要素を考慮した慎重な分析が必要である。 特筆すべき点として、日系人が質問に回答する際、時には「米国人一般の集団」、時にはその中の「日系人の集団」を準拠とする認知的枠組の二重構造があることが判明した。
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