研究課題/領域番号 |
10308021
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
エネルギー学一般
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
嶋田 隆一 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (40206181)
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研究分担者 |
佐藤 義久 (株)東芝, エネルギー事業本部, 部長(研究職)
飯尾 俊二 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (90272723)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
36,200千円 (直接経費: 36,200千円)
2000年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1999年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
1998年度: 23,000千円 (直接経費: 23,000千円)
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キーワード | 電力系統 / エネルギー蓄積 / 超電導コイル / 超伝導 / 磁界 / SMES / 電磁力 / 電力貯蔵 / 超電導 |
研究概要 |
本補助金を用いて、電磁力平衡コイルがエネルギー貯蔵用超伝導エネルギー貯蔵(SMES)コイルとしての可能性を探るため、前回の平成8年に実験した試作機1号より進んだSMES用電磁力平衡コイルを設計した。さらに核融合科学研究所のLHD計画で培われたヘリカル巻線技術を受け継いで大型のSMESコイルの製作が可能なように製作技術とくに機械巻きの開発を行った。 電磁力平衡コイルは、電線に応力をかけないために、高温超電導線に適している。製作した応力平衡コイル(SBC)に高温超電導線を巻き、液体窒素中で電流を流す実験を行った。冷却し超電導化したことを確認したが巻線歪みによる応力が臨界電流を大幅に落としている。これはヘリカル巻き特有の現象で、製作時の機械歪みと応力がおよぼす歪みが臨界電流の減少をまねくことなど実験と計算と良く一致することがわかった。 大半径方向の平衡から、小半径方向の平衡へと考察と実験による検証が進んだ結果、その間にも、電磁力平衡コイルの究極のピッチが有るのではないか電磁力と支持構造物の応力とに関する考察が進み、電磁力平衡コイルの概念はさらに一段階を進むことになった。すなわち、磁気エネルギーは張力の体積積分に正比例し、圧縮の積分に反比例することである。これはビリアル定理の工学的展開であるがエネルギーを効率よく蓄積するための応力設計法がわかって来た。平成13年度はこの概念の検証に向かった実験装置を完成した巻き線機を使ってFBC-SBCハイブリッドコイルなる超電導コイルを製作した。このコイルは1つのコイルで、トロイダル磁界コイルからヘリカルコイルを経て、ポロイダル磁界コイルへと電流の比率を変えることで、連続的に巻きピッチを零(ポロイダル磁界)から無限大(トロイダル磁界)まで変えることのできるコイルを超電導で作った。最大2.5T経験磁界まで通電することができたのは、電磁力平衡コイルの製作性や工学的に無理がないコイルであることの実証になったと満足している。
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